アルカンシェル
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けば38秒後に次元跳躍弾頭の射線上へ移動、衝突します!」
その報告を聞いて最も驚いたのは、フェンサリルにいるフェイトだった。2年前の事件が終わってから時の庭園には誰も訪れる者がおらず、また訪れる理由のある者もいなかった。そんな時の庭園が今になって動き出すとか、まるで亡きプレシアの魂がそうさせたのではないかとすら思うほどであった。
「3……2……1……着弾!!」
刹那。人間には感知できない周波数で空間が振動する。レーダー画面に広がるのは、画像の乱れと時の庭園の反応消失、そして……、
「次元跳躍弾頭、消滅! フェンサリルへの着弾は避けられました!」
『ふぅ〜! ようわからんけど、とにかく首の皮一枚は繋がったんやな』
『(母さん……リニス……私達を守ってくれたんだね。ありがとう)』
時の庭園の消滅を本能で理解したフェイトは、死んでもなお自分達を守ってくれた母の想いと、育った家に深い感謝の念を送った。
「皆さん、千載一遇の逆転のチャンスです! 理由はわかりませんが、時の庭園が盾になってくれたおかげで、わずかですが猶予ができました! 直ちにスカルフェイスの打倒に着手してください!」
『それはわかったけど、こっちはどうすりゃええねん? 私ら局員は今、SOPでデバイス云々含めて無力化されとるから援護できそうにないで?』
『その心配は無用だ、小鴉』
ユーリが返答する前に別のモニターが展開され、それに映し出されたディアーチェがはやての疑問に答えた。
「あ、ディアーチェ。もう話がついたんですか?」
『皇子がクロノを利用して会談の主導権を握っておったから、周りがあーだこーだ言う前に落としどころを決められたのだ。ダシにされたクロノには気の毒だが、おかげで当初の予定より色々と都合が良くなったぞ』
「マキナさんやジャンゴさん達がアウターヘブン社への信頼を稼いでくれたおかげですね」
『お〜い。そっちだけで理解してないで、私らにも説明してくれへんか?』
『急かさずとも説明してやる。現在、我らアウターヘブン社はミッドチルダの聖王教会とニブルヘイムへ同時進攻作戦を決行している。聖王教会の方はレックスから送られた黒幕の違法行為などの証拠を提供したことで管理局地上本部の認可を得て、レヴィや部下達がアルビオンらの拘束に向かった。抵抗すれば撃墜も辞さないが、そもそもマキナの件でレヴィも相当頭に来ているようでな、あれほど怒り心頭の彼女を見たのは我らも初めてであった』
「そして次の発射からは私の作った遠隔操縦の特殊兵器が迎撃を行います。ちょうど今、指定ポイントに到着しましたので、幾ばくかの猶予は稼げるはずです。なのでその間に敵のアルカンシェルを破壊し、発射を阻止する必要があります」
『そのためニブル
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