第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜もう関われない〜
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ただ一人。
ならば
彼女たちの物語に、首を突っ込む必要など、本来あるはずもなかったのだ、と
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それから数日間
蒔風は完全に機動六課の局員との関係を断った。
「奴」が出現した場合を想定して、回線だけは開いていたが、決して蒔風がそれに応答することはない。
まず、部屋を変えた。
エリオと同室だったのだが、ある日に蒔風の荷物が全く別の部屋に移されていた。
そしてみんなと行動が被らないようにもした。
一日中訓練にも出ず、時間をずらして食事を取る。
朝から昼、夜まで、蒔風と顔を合わせることもない六課のメンバー。
たまに顔を見ることはあっても、蒔風はすぐにいなくなってしまう。
彼は怯えていた。
一体何が彼女たちの物語に関係してしまうかわからない。
情報から、あの事件が自分のものではないというのはわかったが、あの模擬戦の時、自分はなのはに負荷をかけさせてしまうところだった。
否、もしかしたらもう、その負荷はかかってしまっているのかもしれない。
更には訓練所の破壊、ティアナへの暴行
翼人として、人の先を、意志を潰す、その許されざる行為。
ここまでやってしまって、蒔風は気付いた。
俺は何も残せない。
この世界は俺がいなくても回る物語。
だったら
そこにイレギュラーをねじ込んだら、どうあっても歪んでおかしくなるのは当然じゃないか。
だから、俺は関わらない。
銀白の翼人は、「奴」のみを追う者であればよかったのだ。
「ダメだよ・・・・・俺はもう・・・・皆と関わる勇気がない・・・・・・・俺の願いは・・・・・・・通じなかった・・・・・・」
――願いの翼――
その在り方を持つ青年は、誰も傷つけないために、ひとりで戦う道を選んだ。
to be continued
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