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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜揺らぐ〜
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間も、傷付けられた」

「その時の蒔風はただの人間だ。「奴」に敵うはずもなく、瀕死の重傷にまでやられたらしい」


「そして、管理者と言われる女の人から、翼人の力を解放してもらったんだって」



「じゃ、じゃあ・・・・・あの力は・・・・・・」



「そう、自らの世界を破壊され、その悲劇を打ち破るために得たもの。だから舜はいつも必死なんだよ。自分の世界と同じことを絶対に繰り返さない、って」

「その存在の大きさから、崩壊しかけた世界には居られない。そもそも、蒔風の世界は"no Name"。居られ続けるわけもないのだろうな」



「だったら舜さんは・・・・・」



「その世界はだんだん修復には戻っているらしい。だが、その頃にはもうすでに蒔風を知る者はいないだろうな」

「そんな・・・・・・・」

「だから、彼はひとりなのだ。常にひとりで世界を回り、勝ち続けるという異常をこなし続ける」



「だからあんなに怒ったんだ・・・あの力が欲しいなんて・・・・私・・・・・・」



ティアナが後悔する。
なんという事を言ってしまったのか、と

彼は決して、大丈夫などではなかったのだ。





ティアナが今すぐ蒔風に謝りに行こうと席を立つ。
しかし、フェイトがそれを止めた。


「ダメ!!今の舜は、多分誰の話も聞けないから・・・・」

「な、なんでですか?」

「そうですよ。舜さんのあの様子は普通じゃなかったです。一体何が・・・・」



そこからシグナムが話を始めた。



「翼人と言うものは、実はよくわかってはいない。だから蒔風の言ったことしか現状、情報がないのだが、あいつが言うには翼人は人の想いを司っているらしい」


「人の・・・・」

「想い・・・・」


「舜によると、今までも何人かに会ったらしくて。勇気とか、愛情とかね?」

「そして蒔風の翼の想いは「願い」だそうだ」



「願い・・・・ですか?」


「そうだ。そしてそれは、人が未来に進もうとする力でもある。つまり、高町のあの事件が自分に原因があると思ったあいつは、今苦しんでいる」

「人の未来が、人の願い。だからこそ、舜は悪とか善とか、関係なくその質で見比べるんだよ」


「だからティアやなのはさんに・・・・・・」

「うん。人の意志を潰す、っていうのは、舜が一番嫌う事だから」


「だから、それをしてしまったあいつは、思いつめている」

「他でもない自分自身がそれをしてしまったんだ。しかも、自分の気付かないうちに」

「自分で気づいてやっているのなら、まだいい。だが、あいつは・・・・・自分でも気づかない歪みを抱えて
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