第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜揺らぐ〜
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身体への負担はなかった。それは間違いない。
だが、あの模擬戦での乱入。
それをこうあらためて言われると、確かに違和感があった。
「しかもいきなりティ、ティアナを殴り飛ばしてだぞ!?あんなやり方あるか。あんなバカみたいなことあってたまるか・・・・・俺、何やってんだ・・・・何やってンだ・・・!!!」
あの時は状況に流されてしまったが、蒔風の様子もおかしかった。
いくらなんでも、いきなり殴りかかるなんて彼らしくもない。
そう、まるで今までの彼ではなかったかのような。
その生き方に「死」を抱かない彼は。
そのズレを持つ彼は、ついにここで致命的に崩れ始めた彼は。
もう今までの自分を支えることもできなかった。
涙を流し、嗚咽し、過呼吸のように浅い息を幾度も吐きながら、ヨロリと立ち上がって、その部屋を出ようとする。
「舜!!」「蒔風!!!」
フェイトとシグナムが蒔風を呼びとめ、せめて付き添おうとするが、蒔風が小さな声を絞り出して、それを断った。
「もうだめだ。こんなにまでなって、オレはもう・・・今までのようにはいられない」
ヨロヨロと
まるでまともに重力を得ていないような歩き方で蒔風が部屋を後にする。
その憔悴しきった蒔風の姿に、エリオとキャロが信じられないと言った顔をしている。
「舜さんが・・・・・あんなに・・・・・?」
「いったい・・・・・・どういう事なんですか?」
そこで、フェイトが皆に話し始めた。
蒔風の事を、知りうるすべてを。
「舜が世界を回っている理由は、前にも話したよね」
「はい、確か・・・・・・」
「世界の軸となる人物を殺して、その世界を取り込んで力にしようとしている「奴」って言うのを追ってきてるんでしたっけ?」
「そう。でもね、彼のいた世界は、私たちの知ってる地球とは違うらしいの」
「違う・・・ですか?」
「他の世界とか、魔法とか、そう言う特別な力なんて、何一つとしてない世界」
「蒔風は"no Name"だといっていたな」
「その世界で、舜は「奴」に襲われた」
「襲われたって・・・・大丈夫だったんですか?」
エリオが積極的に聞いてくる。
それに、しっかりと答えていくフェイト。
「大丈夫じゃ・・・・なかったみたい」
「え・・・・・?」
「これは主はやてがリィンフォースUを作成する際、夜天の書のデータを調べた時に見つかった記録でな。映像では残ってないが、情報として、我々はそれを知った」
「舜の世界は、一回破壊されかけた。舜自身も殺されかけて、大切な仲
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