第一章
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る。
「開放的にいってもいいと思うのですが」
「わざわざ教会でこっそり、とはいかなくともですね」
「はい、そう思うのですが」
「そこはそれぞれです」
その温厚な笑みで返すグレゴリ神父だった。
「それもまた、です」
「人それぞれですか」
「公に。明るく付き合える人もいればです」
「それができない人もいると」
「確かに我が国は明るい国です」
二人の祖国であるブラジルはラテン系の国だ。その明るさは折り紙付きである。
「そして開放的でもあります」
「しかしですか」
「そうです。人はそれぞれです」
グレゴリ神父は穏やかな笑みでだ。カレーラス神父に話す。
「その中にはです」
「彼等の様におおっぴらに交際できない者もいますか」
「神はそうした繊細な二人に対しても愛を向けられます」
これがグレゴリ神父の言葉だった。
「ですから。私達はです」
「その彼等に対してですか」
「見守るべきなのです」
こう言うのであった。
「そうして頂けますか」
「私はです」
カレーラス神父はグレゴリ神父とは対象的だった。
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