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威萌宇斗十二制覇
06威萌宇斗 四葉
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ン先生っ!!」
 四葉が「ダイヤモンドプリンセス」である事が判明するまで、屋根裏部屋で貧しい暮らしを強要されたり、真冬に馬小屋で寝かされ。 最後には小屋が燃えたのも四葉のせいにされて追い出され、泣き虫はヒマワリに笑われるような生活をしていたのではないかと、恐ろしくなる可憐。
(まさかそんなひどい虐待を?)
 もちろんそんな生活は送っていなかったが、他の姉妹達も年に数回、この島で航と一緒に遊んだ事だけが、子供時代の楽しい思い出だった。 その思いは今も残り、航「だけ」を渇望するよう、誰かに仕向けられていた。

「私もそうだったわ」
「ボクも」
「わたくしだけじゃ無かったんですね、でもわたくしにはミカエルがいましたから」
「花穂もね、さびしかったよ」
「ひなも…」
 他の姉妹達も、南北戦争時代に若草の四姉妹だったり、隣のお坊ちゃんの奥さんや愛人になった前世の記憶や。 グリーンゲーブルズに住む兄妹に養女として貰われて、ダイアナ(誰?)と永遠の忠誠を誓ったりした記憶があるのかも知れない。
「でもこういう時って、頭を打って、あんちゃんと四葉ちゃんが入れ替わるのが普通じゃないの?」
 全員が手を振って「無い無い」と言っていた。

「イギリスには友達になってくれる子供もいなかったんだろうね…… 今日は兄君に捕まえられたから、元に戻れないんだと思うよ……」
「お可哀想に、人事とは思えませんわ」
「ナニを分からないコトばかり言ってるデスか、ワタシはトイレに行きたいデ〜ス」
「えっ? 大変っ」
 取りあえず逃げないよう、椅子にグルグル巻きにされていたクローバーだったが、トイレと聞いて可憐が慌てて紐をほどく。
「フフフッ、甘いデ〜ス。 このままワタシが、おとなしく戻って来るとでも思っているデスか?」
「じゃあ、どうすればいいの?」
「ワタ〜ル君、手を出しナサ〜イ」
「え? こうかい?」
 カシャ、カシャッ
「ああっ!」
「こんな事もアロ〜うカト、こうしていれば安心デ〜ス」
 航の左手と、クローバーの右手に「運命の赤い手錠」がかけられた。
「さあ、トイレに行くデス」
「ちょっと待ってよっ、四葉ちゃん!」
「四葉チャンではアリマセ〜ン、「クロ〜バ〜」デス。 それに早くしないと大変なコトになりマ〜ス」
 そのまま引きずられるように連行される航と、監視のためについて行く姉妹達。
「一緒になんてだめだよっ、これ外してよっ」
「フフッ、鍵のアリカは名探偵四葉チャンしか知りまセン、ワタシには外せないのデス」
「そんなっ!」
「兄君… それを四葉ちゃんだけが知っていると言う事は… こうする事が四葉ちゃんの願いなんだよ… 暫らく我がままを聞いてやると良い……」
「分かったよ」
 トイレに着くと、姉妹達も中に入り、クローバーが航に
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