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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
98部分:第十一話 異空間その七
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第十一話 異空間その七

「御前等の小宇宙が強ければ強い程威力は増すんだよ」
「くっ、そうでしたか」
「抜かりました。まさかこの様な技を使えるとは」
「言ったろ?俺は強いってな」
 勝ち誇った余裕に満ちた様子で二人に述べる。
「御前等もそれなりにやるようだが所詮俺の相手には不足だったな」
「くっ、ならば」
「カナン様」
 二人は今にも倒れ伏しそうな声でカナンの名を呼んだ。そのうえで彼に告げる。
「我等と同志達の仇」
「どうか・・・・・・」
 こう言い残し事切れるのであった。最早戦場に立っている狂闘士はそのカナン一人だけとなっていた。赤黒く禍々しい輝きを放つ戦衣を着てそこに立っている。
「で、残るは御前だけってわけだな」
「如何にも」
 冷徹そのものの目でデスマスクを見つつ応える。
「まずは見事と言っておこう」
「俺の強さがか?」
「そうだ。貴様は我が同志のうち五人を倒した」
 やはりこのことであった。
「それは見事だった」
「褒めてもやるものは何もねえぜ」
「心配するな。私もそういったものは求めてはいない」
 ここでも冷徹な態度を崩しはしない。
「しかしだ」
「しかし?」
「同志達の言葉は受け取った」
 デスマスクを見据えつつ述べる。
「キャンサーのデスマスク」
「ああ」
 名前を呼ばれそれに返すデスマスクであった。
「シトリの言葉は受けた。貴様を倒す」
「そうかよ、狂闘士八大公の一人が直々にお相手下さるってわけか」
「貴様の強さは見せてもらった」
 相変わらず表情も目も声も何もかもが冷徹なままであった。それが彼の個性であるかのように。
「そして今度は私がこの強さを見せる番だ」
「俺にだよな」
「覚悟せよ。このベルゼブブのカナン」
 己の名を告げてみせてきた。
「伊達にアーレス様から軍団の指揮を任されているわけではないぞ」
「ああ、そういや聞いているぜ」
 デスマスクは赤黒いかつ強大な小宇宙を前にしてもいつもの余裕綽々といった態度を崩さない。その態度でカナンにも告げる。
「御前等は四つの軍団に分かれていて」
「如何にも」
「それで指揮は八大公がそれぞれ執っているんだったな。つまり聖域で言えば俺達と同じってわけかよ」
「おそらくはな。我等が動く時は大きな戦いの時のみ」
 ここも黄金聖闘士と同じであった。
「そしてそれが今というわけだ」
「で、俺ともってわけか」
「五人の仇は取らせてもらう」
 それははっきりとデスマスクに対して告げるのであった。
「そしてだ」
「後はあの雑魚共か?」
「インプ達の分もある。しかしだ」
「何だよ、俺が倒したのは五人の筈だぜ」
「今来た男」
 だがカナンはここでデスマスクの後ろに目をやった。デスマスクもそれを受けて視
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