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インフィニット・ストラトス 黒龍伝説
揃う蛇の番
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臨海学校が終わり、D×Dはおびただしい数の問い合わせを受けている。無論、万能航行艦オーフィスの問い合わせだ。人類初の万能航行艦であり、ISをIS以外で撃破した兵器でもある。アメリカやロシアなどからの購入したいやライセンス契約をしたいという話はまだ分かるが、お隣の国から意味がわからない要求や日本人からの武装解除しろという意味の分からない問い合わせなど、様々な問い合わせが続いている。とりあえず、うるさい日本人を黙らせるために本社、並びに工場を撤去。会社自体も解体し、アメリカ企業として再建。本社をアラスカに置くことにする。現在、アメリカ政府と交渉し終え、超大型ドッグを建造中だ。それとは別に宇宙にもドッグを建設し、既に廉価版の万能航行艦を製造中だ。

それに加え、ISの欠点を完全に取り払ったパワードスーツの量産も始める。ISコアと同じサイズにまでサイズダウンさせたプラズマリアクターを搭載した全身装甲のパワードスーツだ。これも前世の機動兵器を模して作ってある。パーソナル・トルーパー、略してPTだ。

ISに比べれば生存性は低いが戦車よりは高く、単独飛行距離・稼働可能時間は現行機を大きく上回る。コアをプラズマリアクターに交換して少し弄れば転用も可能だが、バリア系統や絶対防御は使用できないので意味はないだろう。また、ISの武装はエネルギー兵装以外はそのまま流用でき、PICも使用可能だ。PTにはPIC以外の推進システムとしてテスラドライブを搭載してある。

本来ならこんなものを世に出すつもりはなかったのだが、潰すと決めた以上はきっちり潰す。社会的にもだ。徹底的に擂り潰してくれる。そのための尖兵がゲシュペンストだ。前世に合わせればゲシュペンストMK-U改・タイプNだが、つけるとややこしいのでゲシュペンストだ。

既にテストも済んで量産中だ。売り込みはまだ先で良い。篠ノ之束が何か大きなことを起こした際に颯爽と登場して華々しいデビューを飾らせる。そしてISを駆逐する。絶対にだ。






お姉ちゃん達の部屋で一般常識の勉強をしている横でお姉ちゃんがカタログを私の方に広げて見せてきた。

「ラウラ、浴衣と帯の生地はどれが良い?」

「浴衣?」

「日本の夏場の伝統衣装だよ。週末に夏祭りがあるからそれに一緒に来て行こう」

「お兄ちゃんも着ていくのか?」

「そうだよ。クラリッサさんも用意しているみたいだからラウラもね」

カタログには赤やらピンクやらの派手な色の生地が多い。

「どれが良いのかさっぱり分からん。流行りはどんな感じなんだ?」

「今年はピンクに金で柄を入れたもので、帯は白と言うか、シルクでレースをあしらった物かな。こんな感じのやつ」

そう言ってカタログを何ページかめくって見せられた流行り
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