揃う蛇の番
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簪が驚いたことに関してだ。念の為に確認だ。
「黒髪ショート眼鏡をかけた生徒会長にあった時?」
「そ、そうです!!支取生徒会長と会った時です!!」
「そうか。あの時のか。懐かしいな」
丁度タイミングよくクラリッサが入ってきて、少女と母親を部屋から連れ出す。それに合わせて簪も部屋から出ていく。気を使わせてしまったな。念の為に結界も張っておく。
「これ、結界?じゃあ、やっぱり、アナタなの?」
「留流子で間違いないな?」
「はい!!」
留流子が涙を流しながらオレに抱きついてくる。それを優しく抱きしめて髪を手ですいてやる。
「よかった。今年に入ってから運は完全にオレに味方しているようだ。皆とまた出会えた」
「皆、じゃあ、さっきの眼鏡をかけた娘は」
「ソーナだ。今は更識簪であの親子を送ったのはセラ、今はクラリッサ・ハルフォーフだ。そして、オレは今も変わらず匙元士郎」
「ソーナもセラさんも一緒なんだ。だから、アナタは笑えてるんだ」
「そうだな。皆が居なくなった後も長い時間を生きた。辛いことや苦しいことが多かったがそれでもいくらかの楽しみもあった。それでも、何事にも終わりがあって、それなのに何故か続きが存在しているんだ。まだまだ苦しむ必要があるのかと思っていたが、それも15年で済んだ。また、オレの傍にいてくれるか?」
「アナタが望む限りずっと」
「ありがとう。今度は死が別つことすら出来ない力を与えることも出来る。世界の終わりまで共に居て欲しい」
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