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はたらく魔王様、天使の飼い方(鈴乃やエミリアともスルものの芦屋と漆原にもオッスオッスされる話)
01エミリア出生の秘密i
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れ。ヒック、気胸を起こして飛べなくなるので、素早く翼の先を両方切断、羽毛収穫用の翼は半分残し、その先は再生しないように焼いてから毒を…… いやあっ、もう読めないっ!」
 写本を真奥に投げつけ、顔を覆って泣き、そのまま床に倒れ込んで気分が悪くなりながらも泣いた。優しかった父親が死んだと知った時よりも泣き叫んだ。
「そうだよ、お前の父親は「勇敢な戦士」じゃなくて「優秀な猟師」だったんだ。人間がいるはずもない高地で何日も動かないで「獲物」を待って、水浴びでもしてたお前の母親を「仕留めた」んだ」
「いやあああっ! 言わないでっ! 嘘よっ、そんなの嘘っ! 父さんと母さんは川辺で出会って恋に落ちて、愛し合って私が生まれたのよっ! お母さんは「奴隷」なんかじゃないっ、羽や体液を収穫する「家畜」なんかじゃないわっ!」
 写本や真奥の言葉をどれだけ否定しても、母親の体液や羽毛は実際に収穫されていた。
 曰く「ご近所の皆さんのため」「売ればお金になって、みんな幸せに暮らせる」そう言った母の笑顔は、光彩に光がない、力を失った「レイプ目」だったのが今にしてみれば思い起こされる。
 どこかの恩返しに来た鶴のように「決して覗かないで」と言いつけられ、本当に父と母の「夜の営み」を覗かないで過ごし、教会に預けられるまで守り抜いたのも後悔した。知ってさえいれば「もっと早く母を救えたのに」と。
「天使を飼い慣らすには、羽を抜いて鎖で縛るだけでは足りない。猫にマタタビが有るように、天使に与えてはいけない毒がある。これを常時与え続け中毒にさせ、さらに雌の天使には子供を産ませれば良い。天の掟によって自死は許されず、新しい命を断つなど天使には到底出来ない。そしてその子が成人するまで「飼い主」の元に留まり、天の恵みを飼い主とその子供にもたらす」
「ヒイイイイイッ!」
 写本の一説を読む真奥の声を聞かないように耳を塞ぎ、悲鳴を上げて体を丸める。
 母は「病気で元気がない」のではなく、狩猟によって捕まって監禁され、羽毛や霊薬を生み出す家畜として飼われ、泣き叫んで嫌がっても力づくで乱暴されて子供まで産まされて、天の教えでその子を殺すことも許されず、自殺するのも許されず、いつまでもいつまでも救いに来てくれない仲間を待ち、長い寿命の一時、我が子のために身を裂いて、体を穢されても心までは汚されないようにしたつもりが、毒薬によって心まで穢され、その毒を貰うためにはどんな事でもする雌奴隷に成り下がっていた。
「嘘よっ、嘘だわ、魔族が、魔王が私を苦しめるために作り上げた嘘の本だわ、そんな物信じないっ」
 弱い心が嘘の中に逃げ込むよう命令し、豆腐のメンタルが壊れきって崩れ、再起不能になる前に逃げ出した。その目は母と同じく、光彩に光がなかった。
「この本は鈴乃に借りてきて貰った本物だ、一般人には絶対
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