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はたらく魔王様、天使の飼い方(鈴乃やエミリアともスルものの芦屋と漆原にもオッスオッスされる話)
01エミリア出生の秘密i
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かいた日には、軍隊まで来て男は皆殺し、女は全員連れ去って、高く売るか貴族に献上して、エルフも長寿で死ねないから、監禁されたまま相続される悲惨な運命の始まりだ」
「何の話よっ! それは魔族の方じゃないっ、人間が来たら皆殺し、話し合いなんて一切しないで近くの村を襲って火をつけて残忍な殺し方をする、それが魔族よっ!」
「それが人間のやり方だ。まず殺されても良いような貧乏人とか嫌われ者が、村から離れた所に捨てられて住むか、自分から人間嫌いになって離れる。まあそんなクズだから魔族ともうまくやって行けるはずがないから、盗みをやるか殺しをやって仕返しをされる。ここまでが既定路線だ、そうなったら捨てたはずの奴なのに「あんないい人が殺されてしまった! やっぱり魔族は悪魔だ鬼だ、今すぐ殺さないと俺たち全員殺される!」な〜んて、軍隊か商人の手先が広場で大騒ぎをして、男手を集められるだけ集めさせて焼き討ちに行く」
「嘘よっ! それは魔族のやり方でしょっ!」
 そうは言ってみたが、戦場での商人や貴族の汚いやり方を見せられ、自分達が攻め落とす城塞がどうなったか、自分の目で見てきたエミリアには強い否定の言葉は出せなかった。
「最初に死んだやつも、警告で殺されたのか、人間の軍隊が殺したのか分からないけど、体もバラバラ、八つ裂きにされた人間の死体と血を見せられて、「善良な市民」も狂うんだな、そうしたら数の少ない魔族なんて勝てるはずがない、一晩か、長くて二日で皆殺しだ。財産とか食料は山分けにして、森ごと燃やされて畑にされるか、木を切り出して材木にして、捨てた枝とか葉が乾いた頃に焼畑農業開始、上手く根っこまで焼けたら取る手間まで省けて結構毛だらけって訳だ」
 自分達が攻め込む前に、商人が用意していた図面や見取り図まで見せられ、「ここが公共の広場になって、ここがゴミ捨て場、焼却場、水汲み場、洗濯場」と図を指差して嬉しそうに教えられ、食い詰めた者達や開拓者が送り込まれ、「まあ最初の二、三年は魔族がここを取り返しに来て焼かれたり、皆殺しにされたりもしますが、みんな犯罪者か前科者で、こうやって行くしか食っていけない連中ですから、勇者様はお気になさらず」と笑いながら説明された。酒が入っていて気が大きくなっていたとしても、勇者に教える話ではない。
 これまでの経験と、真奥貞夫への信用度の高さから、この話が嘘では無いと理解させられたエミリア。
 そして、これまで話してくれなかったのは、魔王を信用しない相手、人間を信じて魔族を憎む相手に、何を言っても逆効果で、怒りの炎に油を注ぐだけだと思われていたのにも腹が立った。
 しかし「両親の馴れ初め」「天使の飼い方」この2つは絶対に結びつけてはいけない単語なので怒ろうとしたが、真奥への信用が勝ってしまった自分が心の中にいて、今までのように怒りに任せて全
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