92部分:第十一話 異空間その一
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第十一話 異空間その一
第十一話 異空間
今サガの技が放たれた。それが放たれた瞬間ロジャー達四人を彼等が今まで見たことのないような凄まじい世界が包み込んでいたのであった。
「な、何ィ!?」
「こ、これは!」
「これこそがこのジェミニのサガの技の一つ」
サガが四人の狂闘士達に語る。
「アナザーディメンションだ」
「アナザーディメンションだと」
「そうだ。この技は相手を異次元空間に送る技」
「何っ!?では我々は」
「如何にも」
やはり答えは同じであった。
「今異次元空間にいる。そして」
「そして」
「ここから出たいのならばこのサガを倒すことだ」
見れば四人とサガは宙に浮かんでいる。周りには隕石や太陽、そして異形の物質が見える。少なくともここは正常な世界ではなかった。
「さもなければ貴様等は」
「くっ、やってやろうじゃねえか」
「うむ」
ライネルはシロウの言葉に頷いた。
「じゃあよジェミニ!」
「貴様を倒して我等は」
「待って下さい」
しかしここでまたエリシャが制止するのだった。
「エリシャ」
「迂闊な行動はいけません」
ここでもそれを止めるのであった。
「そうすればそれこそ彼の思う壺です」
「ちっ、じゃあよ」
それを聞いて舌打ちしながらも動きを止めるシロウだった。しかしそれでも彼は言う。
「こうして見てるしかないのかよ」
「そうではありませんが」
「けれどよ」
またエリシャに言い返してきた。
「このままだとどの道周りの隕石やらにやられてよ」
「同じ結果になる」
ライネルもそれを危惧していたのであった。
「それでもいいというのかエリシャ」
「だから。そうではありません」
サガと彼等を交互に見つつ述べるのであった。
「ですが。迂闊な行動は」
「そうだな。一人では動くな」
ロジャーもまた今までと同じように慎重論であった。
「どうやら。一人では到底勝てる相手ではないな」
「異次元空間まで引き寄せることができる小宇宙」
エリシャはこのことを注視しサガを警戒していたのだった。
「ジェミニのサガ。何という」
「それではだ」
またライネルが言ってきた。
「やはり四人でか」
「それしかないかと」
エリシャが出せる結論はこれしかなかった。苦い顔になっていた。
「ここは。やはり」
「じゃあよ、ロジャー」
シロウはロジャーに対して問うた。
「やっぱりさっきと同じかよ」
「いや、そうはいかん」
ロジャーもまた異空間を漂いつつシロウに答える。
「それでジェミニは倒れなかった。ならば」
「どうするんだよ」
「集中攻撃だ」
意を決した顔で告げた言葉だった。
「一点をそれぞれの技で集中して攻撃す
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