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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第二百四十七話 和平か、講和か
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「……ヤン提督の弱者の戦略か……」
議長が私を見ながら呟く。その通りだ、弱い以上少しでも味方を作り帝国を孤立させなければならない。

「今回のクーデター騒動は好機です」
「好機?」
「そうです、改めてフェザーンの中立を尊重する、同盟政府はその中立を侵す事は無いと宣言するのです。クーデターの首謀者達が考えたフェザーンの併合などと言う事は絶対にない、いずれは帝国と協議の上撤兵すると……」

「それによってフェザーンの好意を勝ち取るか……」
「そうです」
俺が頷くとトリューニヒト議長は大きく息を吐いた。そして眼を伏せ気味にして考え込んだ。

和平交渉はこれからも続けてもらう。その事が議長とペイワードの心を近づけるだろう。二人の結びつきが同盟とフェザーンの結びつきになるように持って行く。そして和平交渉……、いずれ行われる講和交渉の瀬踏みになるだろう……。後はどうやって帝国を講和の席に着かせるかだ。最悪でも両回廊で膠着状態を作り出さなければならない……。




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