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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
光の剣
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の体勢だと相手は攻撃する術がない。

「と思うだろ?」
「え?」

俺が逃がさないように手と足に力を入れていると、本来慌てるべき存在である青年は不敵な笑みを浮かべている。

「その行動・・・」

その瞬間、カラスの魔力が上がったのが確実に感じ取れた。でも、別段驚異になるほどのものじゃない。この程度なら負ける気はしな―――

「狙い通りなんだよ!!」

ビリビリ

「ウギャッ!!」

その声と共に手のひらから流れてくる電流。何が起きたのかわからず手を離そうとする。けど、掴んでいるヌンチャクから流れてくる電流に筋肉が硬直し、手が離れてくれない。

「お前たちが攻めて来なかったから、万全な準備をさせてもらえたぜ」

少しずつ距離を詰めてくる男から逃れたいのだが、体がしびれて動けない。ダメージを受けるほど強い電流ではないのだが、体が動かなくてはどうすることもできない。

「俺が魔力を流せば電流が流れるようになっている。もちろん、水の魔導士であるお前の対策としてな」

何もすることができず、目の前には難敵。体が動かない俺は、この危機的状況をどうやっても打破することができない。

(いや!!一つだけあった!!)

このまま攻撃を受け、体が動くようになってから反撃する。それしかないと思っていたところで、こちらにはまだ出していない手札がある。それを使えばもしかしたら・・・

「っ!!」

筋肉は硬直して動かないけど、魔力は集中させれば高めることができる。これならなんとかできるはず・・・

「まずは縛って動けなくしてから―――」

何やらこれからの段取りを漏らしている男を横目に魔力を変化させていく。次第に魔力が高まっていくと、体の右半身に黒い模様が浮かび上がってくる。

「ローレとエーメが好きそうだし、あいつらにやるか。あと二歳年上だったら・・・ん?」

呟きが明らかに不穏な空気になってきているけど、彼の意識がよそに向いているうちに準備は整った。

ブハッ

「うおっ!!」

全身に力を入れて突風を巻き起こす。それにより、近くにいたカラスは吹き飛ばされ、彼が武器を離さず持っていたこともあり、俺の手から離れなかった武器が外れた。

「なんだ今のは!?」

地面を転がった青年はビックリして跳ね起きこちらを見据える。その表情は何が起きているのかわからず、懸命に理解をしようと頭を悩ませているようだった。

「なんだ?そりゃ・・・」

天空の滅悪魔法の解放。悪いけど、そう易々とやられるわけにはいかないんだよな!!




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