提督はBarにいる×中川翔平編
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早速フルーツを一口かじり、ウィスキーをグイッと煽る吹雪。途端に顔が真っ赤になり、ひっくり返ってしまったが。
「吹雪!?」
「吹雪ちゃん!?」
あちゃ〜……やっぱり43゜は駆逐艦にゃキツ過ぎたか。ウチの駆逐艦連中は平気な顔して水みたいに飲むモンだから、感覚が麻痺してたらしい。
「すまん、俺の責任だ。明石にゃ連絡しとくから、早いトコ医務室に連れてってやんな」
「は、はい!」
2人は吹雪を抱えて慌ただしく店を飛び出して行った。
「あれ?司令官お客さんだったんですか?」
入れ替わりにやって来たのはウチの鎮守府の吹雪。真面目なんだが、中川少佐の所の吹雪よりもだいぶはっちゃけた性格の持ち主だ。
「ん?……まぁな。新米の少佐とその秘書艦の吹雪をもてなしてたんだがな、秘書艦が酒飲んでひっくり返っちまってな」
「え!?秘書艦私だったんですか!会いたかったなぁ〜……」
ガックリと肩を落とした吹雪だったが、カウンターに置かれたボトルに目が止まる。
「あ、それ『山崎』じゃないですか!ズルいですよお客さんばっかり高いお酒を!」
そう言うと吹雪はカウンターに腰掛け、残っていた山崎のストレートを一気に飲み干してしまった。
「お、おい大丈夫か?」
「ぷはぁ〜っ、やっぱり高いお酒は美味しいですねぇ!御馳走様でした、司令官!」
そう言って吹雪はしっかりとした足取りで寮の方に戻っていった。やはりウチの連中は飲兵衛の集まりらしい。同じ艦娘なのにこうも違うとは。中川少佐の吹雪の容態を気にかけつつ、俺はウチの異常性を思い頭を抱えた。
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