大泥棒が鎮守府にやって来る〜会食編・その3〜
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ムカツには合わなかったのだろう。飲み干したのを見計らって、予め注いでおいたビールを差し出す。
「ほらよ、ハムカツ食うならカクテルよりこっちだろ」
そう言ってジョッキに注いだビールを出してやる。他の連中も一杯目はとっくに飲み干してお代わりしてるからな、問題はない。
「気が利くじゃねぇの」
「そりゃ、一応ここのマスターだからな」
「ちょっとぉ、私の意見はぁ?」
おっと、ルパンとの会話が弾みすぎて龍田の事がほったらかしになっていた。
「いやいや、すまんすまん。無視してるつもりは無かったんだがね」
「でもぉ、ホントに美味しいわぁコレ。こっちの丸いのはハムでチーズを挟んであるのよね?」
「お、ご名答。ハムチーズカツってやつさ。定番だけど、美味いだろ?」
ハムの塩気と蕩けるチーズの旨味。そこにソースの辛味がプラスされてご飯のおかずとしてもビールのアテとしても絶妙だ。
「こっちの半円の奴は……ポテトサラダか」
「もうひとつの方は海老とアボカドが入ってるわ〜」
意外とハムカツはアレンジが利く。ハム自体が何にでも合うから、レパートリーは増やしやすいんだ。今別の物を作ってるから、レシピは後々な。
「そら、こいつはサービスだ」
そう言ってルパン一行に追加の料理を出してやる。
「『レバーペースト』に『ガーリックトースト』だ」
「こりゃまた……随分とスタミナが付きそうなメニューだな?」
早速ガーリックトーストにレバーペーストを載せた次元が聞いてきた。
「ん?お前らの艦娘を見ててな。大分疲れが溜まっている様だったから、スタミナ補給にな」
大方錬度を上げるのに無茶な出撃をしたとか、過酷な事務処理をやらされたとか、そんな所だろう。高速修復剤だとか入渠で損傷は治っても、身体に蓄積される疲労までは完全に取りきれない。そういうのは食事や普段の生活の中で抜いていくしかないからな。ルパン一行に堪能してもらっている間に、レシピを載せておこう。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ