大泥棒が鎮守府にやって来る〜会食編・その3〜
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さぁ、いよいよメインディッシュ……ルパン提督と秘書艦の龍田の番だ。まずはやはり、あのカクテルだろうな。
「さんざん待たしてくれちゃってぇ、期待してるぜ〜?」
「ま、期待に添えるように全力でやるさ」
軽くそんな言葉を交わしながら、俺はシェイカーの準備に移る。氷を入れたシェイカーに、ウォッカ、アリーゼ、オレンジジュースを20mlずつ。2人分なので40mlずつ入れ、シェイクする。
「へーぇ、ホントにカクテルも作れるんだな」
「何だよ、疑ってたのか?」
まぁ、ルパン一味にゃ一度も作って無かったしな。疑われても仕方無いか。シェイクした物をフルート型のシャンパングラスに注ぎ、スパークリングワインを適量。仕上げにカットオレンジやマラスキーノチェリー等を飾れば完成。
「まずは挨拶代わりの一杯、『ルパン』だ」
2人分のグラスを差し出してやると、愉快そうにその香りを楽しむルパン。
「ウチのじい様をイメージしたカクテルだったか?んじゃま一口……くぁ〜、甘いなぁこりゃ!」
「……ホント、甘くて男を口説いてる時の誰かさんみたい〜♪」
「オイオイ、そりゃないぜ龍田ちゃ〜ん!」
軽妙な夫婦漫才?を繰り広げている所に、ルパンと龍田用に準備しておいた料理を出してやる。
「ハイよ、『ハムカツ4種盛り』。ソースはお好みでね」
皿の上には千切りキャベツにくし切りにしたトマト。それにちょっとの練りからし。主役のハムカツは丸い形のが2つ、半円に折り畳まれて何か挟んであるのが2つ。まぁ4つの内3つは何かしら挟んであるからそれぞれ味が違う。
「……中身は?」
「オイオイ、それを言ったら食べる楽しみが無くなるってモンだろ」
ルパンの質問をのらりくらりとかわす。食えないような物は入ってないから安心しろ。これ以上聞いても答えないと判断したのか、丸い方のハムカツをつまみ上げて、かぶりつくルパン。
「く〜これこれ、ハムカツって言やぁ薄っぺらいハムに分厚い衣だよなぁ」
そう、一枚は何の変哲もない昔ながらのハムカツだ。いい分厚いハムもあるにはあったんだが、たまにはこういうジャンキーなのもいいだろう。薄っぺらいからな、ボリュームを出す為に小麦粉と卵、水を混ぜたバッター液とパン粉を2往復させて、普通のカツやフライよりも倍の厚みの衣にしてある。
中身が解らないから、全体にソースをかけるのではなく一口かじってみてからソースをかける事にしたらしい。ルパンが先程かじったハムカツにどぼどぼとソースをかける。黒く染まったハムカツを、再びガブリ。
「く〜!これまた懐かしい味だこと」
そう言ってハムカツにかじりつきながら、グラスを干すルパン。やはり甘口のカクテルはハ
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