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IS《インフィニット・ストラトス》〜鉄と血と華と〜
第四話 篠ノ乃 箒
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月・オーガス、好きなものは甘いもの。嫌いなものは……魚かな。まあよろしく」


そのまま座る三日月。すると


「随分と簡単過ぎる自己紹介だ、まあいいが」


声がする方を向くと、教室の扉の前に腕を組んだ千冬が此方を見ていた。


「織斑先生、会議は終わったんですか?」

「ああ、山田先生。クラスの挨拶を押し付けてしまってすまないな」

「副担任としてこれくらいはしないと」


やや胸を張る真耶。二人の会話が終わると女子生徒が喜びの声……悲鳴に近いものが上がり、千冬は呆れてたとの事だ。

SHRが終わり、三日月は席を離れ窓際に向かう。


「ねえ」

「な、なんだ!」


彼が話しかけてたのは長い黒髪をポニーテールにした生徒だ。


「さっきからずっと俺のこと見てたけど、何か用?」

「い、いや……用という用は……えっと……ちょっと場所を移さないか?」

「うん、いいよ」


彼女の後についていく事にした三日月。


「誰、あの娘?」

「えっと確か……」


教室を出ていった後にそう生徒から声が上がるが、ただ一人反応が違う生徒が。


「三日月……オーガス、まさか同じクラスとは思いませんでしたわ……これは少し立場を解らせてあげなればなりませんね」






「それで、何?」


屋上に連れてこられて早々の一言。


「お前……“三夏”……なんだろう?」

「は?」


彼女は恐る恐るそう質問すると首を傾ける三日月。


「私の事は覚えてないか……無理もない、最後にあったのは少学四年生だしな……それよりもだ!無事なら何故連絡をくれなかった……お前が誘拐されたと……あいつが死んだとニュースで見たとき、私は……私は……」


身体を震わせ悲しむ彼女には残酷だが、三日月が返した言葉は……


「さっきから何言ってんのあんた。“三夏”とか“誘拐”とか」

「な!?お、お前は『織斑三夏』だろう!?千冬さんの弟の!そして私の……『篠ノ之箒』の幼馴染みの……」

「篠ノ乃?箒?……なんか聞いたことあるような……」


んーと考えて、彼の頭に小さく豆電球が灯る。


「そっか、あんた記憶無くなる前の俺と知り合いだったんだ」


その言葉に、箒は驚きの色に染まる。


「何時から記憶無いか解んないんだけど昔の記憶が消えててさ。あ、そろそろ時間だ。あんたも早く戻った方がいいよ」


じゃ、と去っていく三日月の背中を、箒は見届けることしか出来ない。だが幾つか解った、彼……三日月・オーガスは間違いなく織斑三夏、そして今の彼は記憶を無くし三日月・オーガスと名乗り此処に居る。

何故かなど
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