第三百九十九話
[8]前話 [2]次話
第三百九十九話 姉を見て
赤音は学校に行くとクラスメイト達にこんなことを言われた。
「赤音ちゃんのお姉さん最近さらに奇麗になってない?」
「前よりもね」
「前から奇麗だったけれど」
「最近ね」
「特にね」
「そう?」
赤音はクラスメイト達の言葉に目を瞬かせて返した。
「お姉ちゃんそんなに奇麗になった?」
「なったわよ、ねえ」
「この前お会いしたらね」
「前にも増してで」
「元々奇麗な人だったけれどね」
「元々ね、言われてみれば」
それで気付いた赤音だった、彼女にしても。
「お姉ちゃん奇麗かしら」
「っていうか奇麗でしょ」
「美人さんって言っていいでしょ」
「美形度高いわよ」
「あんたにしてもね」
「あれっ、私もなの」
ぃ分のことも言われてだった、赤音は今度はきょとんとした顔になった。そのうえでクラスメイト達にこうも言った。
「私可愛かったの」
「というか可愛いわよ」
「美人姉妹って言っていいわよ」
「そりゃ葵さんの方が奇麗だけれどね」
「あんたもよ」
「結構以上にいけてるわよ」
「そうなの」
まだきょとんとして言う赤音だった。
「私って可愛いかったの、お姉ちゃんは美人で」
「お肌が特にね」
「白くてすべすべしてて」
「所謂美顔よ」
「美肌ね」
「お肌はそういえば」
そのことについてはだ、赤音はこう言った。
「毎日牛乳飲んでるせいかしら。野菜ジュースも飲んでるし」
「栄養バランスいいってことじゃない」
「特に牛乳ね」
「それよく飲んでるせい?」
「だから?」
「そうなのかしら、とにかくお姉ちゃんって奇麗で私も可愛いのね」
このことをだ、赤音はまた言った。
「意外や意外、というかお姉ちゃんはどう思ってるのかしら」
「一度葵さんに聞いてみたら?」
「ご本人にね」
「ええ、そうしてみるわね」
赤音はこう答えた。
「お家に帰ったら」
「そうしてみて」
クラスメイト達も赤音に言う、かくして赤音は家で葵にこのことを聞くことにしたのだった。
第三百九十九話 完
2016・12・1
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ