第67話 微妙
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「縮んでしまえですわ!その淫らな胸なんて!」
極小カップの白井が妬むようにホックを引っ張り上げた。
御坂が白井の頭にチョップをかまして、泡浮が湾内の腕を掴んで引き止める。
「やめんか!」
「き、着替えてから向かいましょうですわ」
******
体操着に着替えて4人で常盤台の正門に走っていくと黒髪ロングの女性が折り畳んだ扇子をビシッと門の上に佇んでいる子供を背負った赤髪の男が不機嫌そうに目を細めていた。
「降りてきなさいですわ!殿方が此処に来てはいけないのですわよ!」
「あー!うるせぇな......少しは黙れよ」
「わたくし婚后光子が許しませんわよ!大抵良からぬ企てでも考えているに決まってますわ。さあ、言いなさい!その幼子を使って何をしようとしているのか」
!?
あれって婚后さん?
階段を飛ばし飛ばしで駆け下りると御坂は手を伸ばしてこちらに注意を引きつける。
「サソリー!」
「ん?」
御坂達の姿を見るとサソリの背中に居たフウエイが満面の笑みを浮かべて、両手をバランスを考慮せずにブンブン左右に振った。
フウエイの振り回している腕がサソリの頭に当たり舌打ちをする。
「あっ!ママだ」
なんとかサソリのおんぶから外れるとフウエイは門を飛び降りて御坂の胸元に抱き着いた。
「えへへ」
「フウエイちゃん!よしよし」
「えっ......ママって......え?」
扇子で口元を隠しながら戸惑いが隠せない婚后は目をパチクリさせて御坂と黒髪の少女を交互に見た。
ま、マズイ!このままでは良からぬ噂が......
「ち、違う違う!そうじゃないの!」
フウエイを抱き抱えたまま御坂は首を横に振って否定の意味を込める。
しかし、フウエイはそんな事はお構いなしに門から降りてきたサソリを見ながらニコニコして更なる一言をぶちまける。
「パパ〜!やっとママ達来たね〜」
「ママ達......?!」
婚后は顏を青ざめながらパチリと扇子を開いて御坂達から距離を取り始める。
ママ『達』?
不倫?タブル不倫?
こ、これが世に聞く『修羅場』という奴ですの?
ま、まさか中等部から既に大人になってしまう方々が......
「だぁぁぁー!ちょっと待って待って!お願いだから説明する時間をちょーだい!」
「そうですわ!サソリさんと結ばれるのはこのわたくしですの!!」
「ドロボー猫は黙ってなさいですわ!」
ズイッと前に出て来た湾内を制する白井。
「わ、分かってますわ!余程複雑な事情がお有りなんでしょう.......こちらの乙女の敵を成敗すれば良いのですわね」
パチンと扇子を畳むと掌に風を集中して空気砲を射出しようとするが......
写輪眼!
「えっ!?」
サソリの片目の写輪眼が開眼して高
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