第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜代償〜
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一人の少女が夢にうなされている。
迫る砲撃、打ち返す自分。
しかしその両方が掻き消され、直後、硬い硬い拳が目の前に迫り、そして・・・・・・
「ッ!!!・・・・・・・・・はぁ、はぁ・・・・はぁ・・・・・・・」
その夢を最後に、ティアナが医務室のベッドで目を覚ます。
部屋の中には自分しかいないようで、時計の針が秒を刻む音だけが静かに鳴っている。
「私・・・・・・えっと・・・・・・」
ティアナが身体を起こしてなにがあったのかを思い出そうとした。
しかし、身体が起き上がらない。
一体何が?
そう思いよく身体をみると、シーツなどで身体がベッドに括り付けられ、上を見るとちょうど眉間のど真ん中のところで一本の棒が吊されていた。
「な、なにこれ?・・・・・・・・そうだ・・・・・・・私、なのはさんとの模擬戦で・・・・・・舜さんに・・・・・・?」
ティアナの独り言を聞いて、廊下からスバルとシャマルが医務室に入って来た。
「大丈夫?」
「蒔風君に思いっきり殴られたって聞いたけど」
蒔風の名を聞いて、ティアナが顔を上げる。
顔をタオルで拭き、シャマルに自分はどれだけ眠っていたのかを聞く。
「もう6時間になるわ。よっぽど疲れが溜まってたのね」
6時間
つまり、自分はそれだけの時間を無駄にした。
それだけあればまた訓練が・・・・・・・
再び悪循環しようとするティアナの思考。
しかし、その考えを読んだかのように、シャマルがストップをかけた。
「ダメです。ティアナさんは自室待機だそうですよ?それに、もしそうでなくても、医師として訓練なんて認められません」
シャマルが優しく、しかし強く、ティアナを止める。
ティアナがどうして、と口を開くが、理由なんてティアナ自身も十分に承知していた。
毎日度重なる訓練による肉体の酷使、精神の疲弊、模擬戦での無茶、さらに蒔風の一撃。
これだけの負荷を受け、ティアナの身体は限界に近かった。
当然、6時間程度で回復するなんてわけもない。
「にしても・・・・・舜君もよくやるわ。モニターで見たけど、あれだけ殴り飛ばして死なせないなんて」
「え?」
「ティアナさん、自分がどれだけ吹き飛んだかわからないでしょう?」
「ティアは・・・・・・その・・・・」
スバルとシャマルの説明にティアナは背筋が凍った。
自分にそれだけの敵意を、殺気を向けていただなんて。
「あの人は・・・・・本当になんなんですか?」
「・・・・どういう事かしら?」
「あの人が強いのは嫌という
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