第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜代償〜
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顔の部分が陰ったように見えない男が、この世界を破壊している。
ティアナの全身が震える。
なんだこれは
こんな世界、私は望んでない
この崩壊の中でどうやって力を得るのか
在るのはただ、破滅のみだった。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ティアナが叫ぶ。
そしてクロスミラージュを構え、その影に向かって撃った。
するととんでもない射撃魔法が放たれ、その影を簡単に吹き飛ばしたではないか。
この程度か?とティアナが思う。
しかし、今のは自分以上の力だという事に、気付いてもない。
「ヤッタね!!ティア!!」
背後から声がかかる。
それは自分の親友の声。
無事だったのかと振り返って聞こうとし、
「ヒッ!!」
その声がひきつる。
なぜなら
その身体はすでに死に体だったからだ。
そのスバルの顔は血みどろで、身体は抉れて腕はなく、血のせいでよく見えないが、きっと片目もつぶれている。
「あはは!!私、死んじゃったんだ。でも、ティアがその代わりに強くなれたんだから、いいよね!!!キャロもエリオも、大怪我してもう立てないけど、ティアが勝ったからいいもんね!!!」
そんなことを笑顔で言うスバル。
そのスバルから、ティアナが下がっていく。
違う
「どうしたの?ティア。ティアはたくさんがんばって強くなったんだよ?そのための無茶やフォローで私もエリオもキャロも、いなくなっちゃったけど、ティアはがんばってたもんね?強くなろうとしてたんだもん!!皆うれしいよ!!よかった!!ティアが強くなれて、皆うれしいよ!!!」
違う
「つまり、これでティアの夢はかなったんだよ。見て!!管理局の偉い人が、ティアを認めに来てくれたよ!!」
違う!!!!
ティアナが頭を振ってしゃがみ込む。
こんな物は違う!!私はこんなことのために強くなろうとしたんじゃない!!!
私は・・・私は・・・・・
そのティアナに声がかけられる。
その声は今は亡き兄のもの。
その声が、しゃがみ込んで頭を抱えるティアナの頭上に響いた。
「ティアナ、僕のことを認めるさせるために、仲間やすべてを代償にして、強くなってくれて」
――ありがとう――
その言葉に、ついに
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