第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜すれ違い
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繰り返し、それだけだった。
「うん。まず大きな基礎を固めてからじゃないと、次の大きな魔法にはいけないよ」
「土台がしっかりしてねーと、強い魔法教えても暴発するだけだからな」
「うーーーーん・・・・・だけどこれ、ティアナにしては不安だと思うよ?」
「フェイトもそう思うか?」
「うん。執務官試験のとき、すごく難しい魔法とか出るんだろうって思って、応用魔法ばっかりやっててね、基礎はできるからいいやなんてタカをくくってたんだ。でも試験に出てきたのは基礎問題ばかりで、応用なんて一握り。だから一回目は落ちちゃったんだ。二回目のとき、基礎をしっかり埋めてから挑んだらそこで合格。それに今までできなかった高度な魔法もできるようになったんだ」
「それで?」
「でね?その一回目のとき、とても不安だったんだ。応用じゃないと意味がない。凄いのじゃないと合格できないって。だからティアナはきっと焦ってるよ?」
フェイトが体験談を交えて話す。
なのははそれにうん、とうなづいて、答えた。
「ティアナは賢いから、もう気付いてるかもね。一人じゃないって、教えてあげたし。だから大丈夫。ティアナはよくやってるよ。それは確実に、ティアナの力になってる」
「・・・・ま、それならいいけどな。言うべきことはちゃんと言っとけよ。後でこじれると、面倒なことになるから」
「大丈夫だよ」
なのはがそう言ってこの場の話し合いは終わった。
一体何に対しての大丈夫だったのか。
それは各人の心の中にしかない。
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そうしてからさらに数日後の夜
なんとなしに隊舎内廊下を歩いていて、ふと蒔風が窓の外から何か声が聞こえてきたのを感じた。
窓越しに外を見て下の方に目をやると、こんな夜遅くの時間まで一人時修練しているティアナと、それを眺めている機動六課ヘリパイロットのヴァイス・グランセニックがいた。
その足元には一体どれだけの時間いたのか、コーヒー缶がいくつも置かれていた。
(この時間まで自己鍛錬?・・・・午後の訓練終わってから四時間か。あれじゃ明らかにオーバーワーク。いくらやっても力にならないな)
蒔風が怪訝そうな顔をして見ていると、ようやく終わったのか、ティアナがヨロヨロとした足取りで隊舎の方へと戻っていった。
途中ヴァイスが飲み物を差し出したが、なにも言わずにそのままその場から去ってしまった。
蒔風はティアナがいなくなってから外に出て、ヴァイスに話を聞きに行った。
「よう」
「おう、舜の兄ちゃん。どうした?」
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