第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜すれ違い
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うやら結構深刻なようだな」
「何があったの?」
「それは・・・・・」
なのはが話しはじめた。
それはある一人の、管理局魔導師の話だ。
彼の家族は妹が一人のみ。
両親は既に他界していた。
その彼は優秀な魔導師で管理局の執務官でもあり、執務官であるからには、多くの事件を追い、凶悪な犯罪者と命懸けの戦いもした。
そして数年前のある事件。
その事件を追っていた彼はついに追跡していた犯罪者によって帰らぬ人とされた。
残されたのは尊敬し、多くの事を教えてくれた兄を失い、天涯孤独になってしまった幼い少女。
だがその少女はまだ信じていた。
兄は確かに死んでしまった。
でもそれは悪を撃つためであり、平和を守るために兄は命を懸けたのだ。
そう悲しみの中で兄の事を信じた少女。
しかし
「犯人を追い詰めておきながら反撃されて死ぬとは情けない」
「結果として後日に犯人は別の者が捕まえたが、そうでなかったらどうなったか」
「これではただの無駄死にだ」
管理局高官の発言。
彼は犯罪者を追い詰めておきながらみすみす逃げられ、挙げ句の果てには殺された。
役立たずだ、と
その言葉に少女は絶望した。
しかし、彼女は強かった。
ならば認めさせてやる。
自分の兄の魔法は、兄から教わったこの魔法は、決して役立たずではないていうことを。
少女は決心した。
必ず強くなって認めさせてやると。
青年の名は、ティーダ・ランスター。
ティアナ・ランスターの、たった一人の兄だった男。
その話を聞き終え、皆が難しい顔をした。
こんな理由があっては、どう言えばいいのかわからないのだ。
なのはやフェイトがどんなに優秀でも、十九歳の少女。
そこにかける言葉なんて簡単に出ては来ない。
だがそこで蒔風が発言をする。
腕と足を組んで、真剣な顔をして。
「ティアナは自らの兄の死を無駄だと断じられ、決してそれが無駄ではない事を証明しようと必死なんだな」
「でもよ・・・・・」
「そうだな。無茶の方向性を間違えてる時がちょこっとあるな。まあそこは、我らがなのはさんが指導してくれるんだよな?」
「うん。それはもう、絶対に。無茶させて、落ちるなんてことは、させない」
なのはの決心を聞き、蒔風はなのはによる訓練メニューを見せてもらう。
それを見ての蒔風の感想はと言うと
「基礎ばっかだな」
そう、基礎ばかり。
ただひたすらに、基礎の
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