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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第59話 冤罪事件・解決
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ギン先輩の画策のおかげでつくねは、覗きの犯人として仕立て上げられてしまった。それだけではなく、男以上に血の気の多い女の子達にボコボコにされてしまったのだ。
《痴漢は死刑!》 とまで言われて。
その後更に追い打ちがつくねには待っていた。モカも傍にいた様で、顛末を聞いてしまったようなのだ。……当然、つくねに対する見方が変わってしまって、更に何か言われしまい、完全に落ち込んでしまったつくね。
そして、その一部始終、全てを見ていたくるむ。
正直な所、モカがつくねの事を嫌うのは願ったりだけど、このままじゃつくねが可哀想だ、と言う事で、なんとか誤解を解こうと決心するが、どうしても 誤解が解けそうに無かった。
何せ、現行犯だった(と言う様に仕立てられた)から。
「くるむ……? こりゃ何の騒ぎだ?」
そんな時に、カイトが漸く姿を見せた。
多数の女子生徒に囲まれたくるむを見て声をかけたのだ。今までの事を考えたら、くるむが男に囲まれてるならまだ判るにしても、女の子達に囲まれてるのはちょっと想像しにくいから。
「あっ、カイト!!」
くるむは、周りの女子生徒たちに真実を言っても、全く信じてくれない。
それどころか、つくねの事をただ庇ってるって言われて非難されてた時カイトが来た。だから、直ぐに彼の元へと駆け寄った。
「カイト! 聞いて!! つくねが、つくねがっ!!!」
「ん? どうしたんだ。少し落ち着け」
慌てるくるむを何とか落ち着かせると、カイトは今までの経緯の全てを くるむに聞くのだった。
本当に不幸な目にあってしまったつくねに心底同情しつつ、急いでつくねの元へと向かうのだった。
〜陽海学園 校舎屋上〜
日もすっかり落ち、辺りは闇が支配している夜。
モカは、つくねの事を非難はしたものの、それでも一時の感情に任せてしまっただけで、モカはつくねの事を信じて、待っていた。
そして そこへ、やってきたのは――つくねではなかった。
「何や……、 こんなとこにおったんか。 モカさん。 もう夜やで ほら今夜は綺麗な満月や」
屋上へと足を踏み入れたのは、つくねではなく、ギン先輩だ。
「ギン先輩……」
モカの表情は、固く暗かった。夜の闇とは関係なく。
「聞いたでつくねの事 覗きで捕まった……そやな? まだ監禁中やって? そんなやつのことを待ってるんかモカさん?」
「………」
ギンの言葉にモカは何も言わなかった。ただ顔を暗くして俯く。
「それに、誰が撮ったか知らんけど、こんな写真も出回っとったで」
ギンがそう言いながらモカに、見せたのは数枚の写真だ。
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