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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第59話 冤罪事件・解決
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「これっ……!」
「覗きの現場写真やな……、 まあ その写真はつくね君には黙っといたれな。 哀れすぎるし。 それにモカさんも もうそないな奴のことは忘れてしまえや」
モカの傍まで行き肩を抱いた。
「今夜は、オレがなぐさめたるよ」
優しい男を作った表情。……何処か邪な表情だが夜の闇は、その
素顔
(
ほんしょう
)
をも覆い隠してしまう。
「(……くくく これでつくねはアウトやな……。そん次はカイトや。 ……でも今日は、満月の夜。自分を抑えられへんなぁ……)」
舌なめずりをさせながら、モカの身体を抱くギンの仕草は、何処か飢えた獣を連想させていた。
〜?????〜
そこは、つくねが監禁されている場所。元々学園だから閉じ込める場所は限られているが特定は出来なく、女子共通認識はしている様だ。
まるで要塞の様に鉄壁なオーラが漂っている場所で監禁中のつくねは、何とか脱出しようともがいていた。
「くそっ!! あ、開かない!!!」
扉に何度も体をぶつけるが扉はビクともしない。
忘れてないと思われるけれど、この学園は妖怪の妖怪による妖怪のための学園だ。頑強に作ってある為、ただの人間に破れるものではない。……いや、普通の学校でも簡単にぶち破れたりはしないと思うけど、あしからず。
「獣だ……、ギン先輩は女の子のためならなんでもやる……。 このままじゃモカさんまで!」
つくねは、諦めずに、何度も何度も、身体を武器に、扉にぶつかっていくが、やはり扉はビクともしない。
もう出る事は出来ない……、下手したら、磔獄門まで受けかねない(鬼のような女子生徒たちを見たから)と絶望しかけたその時。
「………くね、 ………つくね」
外。窓の外から声が聞えた。
「え……、くるむちゃん?」
「つくね! こっちよ!」
窓から手が見えた。
でも、違和感がある。……ここは3Fだったから。でも、よくよく考えてみれば、くるむには翅があるから、と納得していたその時だ。
「ったく、ほんと世話の掛けるやつだな。やっぱ」
もう1人の声が聞えたのだ。
それは、勿論……。
「カイト!!」
「つくね、危ないから、窓から離れてろ。流れ弾に当たっても知らないぞ」
「……! うん わかった!」
つくねは窓から離れた。カイトは、ぐるんぐるん、と腕を回す。よくよく考えたら、腕力に頼った攻撃をするのは、初めてだ。
でも、自身の能力は完全に把握出来ている。魔力を力に。モカの様に……とまではいかないが、似たような事は出来る筈、と確信は出来ていた。
「……おらぁ!!」
カイトは、力を込めた拳で、窓の傍の壁を殴りつける。
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