第40話 表裏一体
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その時じゃないんだよ」
「そんなこと言って大地君の隣にいたいだけなんでしょう!?いつかって、いつなの!?そうやって甘い毒に踊らされて、一体どれほど彼を苦しめてきたと思っているのよ!!!!」
大槻さんの悲痛な叫びが、脳に浸透して、落ちた。今、彼女の目から零れ落ちている雫のように。
「…ごめんなさい。わかっているんだよ。本当はいつまでもこのままじゃいけないって。でも、今すぐはダメなんだよ。今、あの人は思い出そうとしているんだから。大地くんのことが大好きなら、大地くんが今苦しんでいるのをわかってあげようよ。大地くんが大切ならそっと見守ってあげようよ、ね?そうして大地くんが助けを求めてきたら、その手を引いてあげればいいんじゃないかな?」
今はこれしか言えない、伝えられない、行動に起こせない。
でも。
今はこれでいいと思ってる。これでいいんだよ。
それが、少しでも目の前の、想い人が同じな彼女に伝わっていればいいなと、穂乃果は思う。
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