ガンダムW
1578話
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あってもおかしくない。
「どうするんだ?」
少し離れた場所で様子を見ていた綾子が尋ねてくる。
その言葉には、言外に五飛の要望を受け入れてもいいんじゃないか? といった雰囲気が滲み出ていた。
元々五飛は凛よりも綾子の方と気が合いそうだってのは、分かっていたしな。
体育会系に馴染みのある性格をしており、MSを使って実戦に出ているし、何より綾子は五飛に生身で勝っている。
いや、最後の生身の戦いというのであれば凛もまた勝ってるんだが。
「……ま、仕方がない。それで五飛が納得出来るのなら、構わんよ」
小さく溜息を吐き、青龍刀を構えている五飛へと向き直る。
実際、今の五飛を相手にして特に俺が苦戦するといった事はない。
そもそもの話、五飛はこのW世界の中でもかなり強い方ではあるが、決して最強という訳ではないのだ。
このMSの戦闘が重視されるW世界ですら最強という訳ではないのを考えれば、五飛の腕がどの程度なのかが分かるだろう。
正直なところ、シャドウミラーの実働班であれば全員が問題なく勝てるだろうし、量産型Wであっても五飛に勝てるだろう。精霊の卵は……魔法を使ってもいいのならまだしも、生身だとどうだろうな。
ともあれ、五飛と戦う気分になるとそのままお互いに向かい合う。
俺は特に何もせず、自然体で五飛を見ているのだが、それが余計に五飛にとってはプレッシャーになっているらしい。
見るからに緊張した様子で青龍刀を構えながら口を開く。
「感謝する」
短い一言。
その言葉を言い終えた瞬間、五飛は床を蹴り一気にこっちとの間合いを詰める。
振るわれる青龍刀を身体を少しだけ動かしただけで回避し、そのまま五飛の手首を握り、力の方向性を変えてやる。
それだけで、五飛は自分から飛ぶように空中で身体を回転させ、床へと叩きつけられた。
へぇ……エヴァから習った合気道だけど、結構使えるな。
ちなみにこの合気道……あやかもエヴァからしっかりと習っており、かなりの実力になっているらしい。
そもそもの話、あやかは元からある程度合気道を使いこなしていた。
勿論それは、あくまでも一般人での範囲内という事だが……それが、今では実働班にも通じるだけの立派な攻撃手段となっている。
元々あやかを始めとした従者組は生身の戦闘の専門家である以上、そのくらいは当然かもしれないが。
「くっ!」
床に転ばされても、青龍刀を放さなかったのは五飛の根性か。
ともあれ、転ばされた状況でもすぐに起き上がった五飛は、そのまま俺へと向かって再び距離を詰めてくる。
「はあああぁぁっ!」
気合いに満ちたその声と共に、青龍刀が俺の頭部へと向かって振り下ろされる。
……模擬刀でも、青龍刀だけにその
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