卍(まんじ)
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が満たされることなく大人になってしまったことを、妙は容易に察知できた。
妙が2歳の時、彼女の母も新八を産んだすぐ直後に亡くなったから、九兵衛の気持ちがよく分かる。
「九ちゃん……」彼女は九兵衛にやさしく声をかけた。「今は、ううん、これからは、私のことを母だと思っていいのよ」
とたんに、九兵衛のつぶらな瞳が潤み、
「妙ちゃんっ!」
猛禽類のように妙の胸の敏感な部分にむしゃぶりつき、先ほどとは比べ物にならないくらい激しく、舌でなめまわし、吸い、揉み解していった。
妙の胸の先端が固くなり、より熱く、より敏感になる。
「あっ……激しすぎるっ……んんっ……んっ……!!」
九兵衛にされるがままに妙はなっていたが、彼女の右手の指は、声が出ないように彼女の口にくわえられ、左腕は九兵衛のうなじに巻き付き、彼女の黒い頭を力一杯つかんでいた。
額に汗をにじませながら、妙は快感にぞくぞくと体を震わせ、頭を思いっきり回し、蠢かせた。
しばらく妙の胸の感触を味わった九兵衛は、いったん行為をやめると、頭をあげて再び彼女の顔を見つめた。
妙はハアハアと呼吸を荒げながらも、九兵衛の体の一部を凝視しているのが分かる。
胸。
「ひっ……!」
思わず九兵衛は、胸を両手で隠した。
九兵衛の胸は、彼女の小柄な体格にしては妙に大きく、形も鳩胸、きれいなお椀型で整っている。妙のスレンダーな体形とは大違いだ。
妙は坂田銀時が九兵衛を『ポール美乳マン』と呼んだのが分かる気がした。
「あっ……九ちゃんのも、触りたいなって思って……」
「えっ……は、恥ずかしいけど……妙ちゃんだから……妙ちゃんだけだから……」九兵衛は胸を隠している両腕の力を緩め、
「好きにして……いいよ……」
ささやくような声とともに、胸を隠していた両手を完全にどけて、腰の方に下ろし、目を閉じた。
妙は九兵衛とは対照的に、ゆったりとした動きで頭を沈め、九兵衛の胸の一番敏感な部分に、静かに口を入れて、舌の感触に集中するかのように目を閉じる。
もちろん歯は立てないようにしたが、口腔内で、硬くなった桃色の突起を、ゆっくりだが器用に舌の上で転がしていった。もう一つの九兵衛の胸は、妙の細い指で、九兵衛が痛みを感じないように器用に揉み解されていく。
ちゅばっ、ちゅっ、ちゅうううっ。もにゅ、もにゅもにゅ……
「はあっ……あっ……妙ちゃん……上手いよ……」
思わずのけぞる九兵衛の頭。両腕は妙の背中に絡みつく。
妙は顔をあげて、露になった彼女の首筋に、唇を這わしていく。続いて耳朶、耳の裏。興奮のあまり過剰に分泌された口の中の粘液は、九兵衛の皮膚にナメクジが這ったような跡を残していく。
両手は相変わらず九兵衛の胸をさする。九兵衛の胸もまた、刺激に敏感になっている。
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