ハイスクールD×D 器用で不器用な赤龍帝 2
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三種族会談による和平締結前に世界を変えるだけの力を持つヴァーリとオレが何を望んでいるのかを問われる。
「最後にイッセー、お前はどんな事を望む」
「オレのこの手の届く範囲が平和であればそれでいい。あまり遠くまで手を伸ばすつもりはない。力が有るから、無いからなんて関係無い。個人の力に義務は存在しないとオレは考えている。個人の力が組織に組み込まれることによって義務と権利が発生する。今のオレはグリゴリ所属だ。グリゴリという組織のために力を使う義務、コカビエルの討伐なんてのはその最もだ。そういう義務を果たすことで、オレ個人ではどうすることも出来ない拠点の確保なんて対価を得る権利を有している。他にも、アザゼル総督には色々と恩がある。恩には恩を、仇には仇を。それだけだ」
線引は既に済んだ。オレの一番はミッテルトで、その次に両親、借りを作っているアザゼル総督、そしてグリゴリ、その他大勢。オレの優先順位はそれだと決めた。
「周りがうるさかろうと自分の周囲の平和が保てれば良いときたか。もっと上を目指すことも出来ると思うんだけど」
サーゼクス・ルシファーがオレに問いかけてくる。暗に悪魔陣営に来ればもっと良い立場に付けられるぞと言ってきているが、悪魔のくせに人間の心が分かっていない。
「上を目指して何になる。今、その地位にいて、本当によかったと思えているか?オレはゴメンだ。何故顔も知らない者のために大事な者に苦労をかけなければならない。そんなものをオレは望んでいない。悪魔なのに人間の欲が全然見切れていない。その点、アザゼル総督は分かっている。普通の一軒家に生活に苦労しない程度の資金と重要度は高いが拘束が少ない仕事に、仕事の際に自由に動ける権限。どれもがオレに合っている、合わせてくれている。だからオレはアザゼル総督に恩を感じた上で、グリゴリに所属している。今の対応だけで分かる。悪魔の現政権の足元はぐらついている。統率が取れていない。和平を締結しなければ一番最初に衰退して滅びる。焦りが見えすけている。上に立つ能力が、資格がない」
オレの言葉にグレモリー先輩方から怒気を感じられる。だが、事実だ。サーゼクス・ルシファーとセラフォルー・レヴィアタンが何も言い返せずに俯向く。それが駄目だ。嘘でも良いから言い返さなくてはならないのが政治だ。
そして、その直後にカテレア・レヴィアタンが現れ、旧魔王派と呼ばれる悪魔の3割が現政権に対して離反を宣言。並びに『禍の団』として三勢力に宣戦布告を行う。こいつも馬鹿だ。興奮して隙だらけの姿を晒している。予め出していた赤龍帝の籠手の倍加を発動して手刀で達磨にして、鳩尾を殴って気絶させる。
「捕虜は多い方が良いか、総督」
「容赦ねえな、お前」
「奴らはオレの手の届く範囲の平和を脅かすと宣言し
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