836部分:第百三十話 聖戦が終わりその一
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第百三十話 聖戦が終わりその一
聖戦が終わり
「終わったか」
「はい、残念ですが」
「アーレス様は」
中央にある意志に対してだ。左右の意志が告げていた。
「そして当面の間は、ですが」
「こちらには来られません」
「確かに残念だな」
中央の意志は左右の意志の言葉に対して頷く。
「全くな」
「ですが我等はです」
「既に戻ろうとしています」
左右の意志はこう中央の意志に述べる。彼等は闇の中、人が生きては決して辿り着くことのできないその場所において話をしていた。
「あの女が転生しています」
「ですから」
「あの女か」
中央の意志は女と聞いてだ。面白そうな声をあげたのだった。
「そうか、戻って来たか」
「はい、時が来ましたか」
「いよいよです」
「いいことだ。また私を助けてくれるか」
そうしてであった。さらに話すのであった。
「有り難いことだ」
「では。時が来れば」
「我等から動きましょう」
「黄金聖闘士達はこの時代でもかなりの力を持っているな」
中央の意志は静かな声で述べた。
「それは間違いないな」
「はい、それは間違いありません」
「むしろ我々と先に戦ったその時よりもです」
「力を高めているな」
「はい、間違いありません」
「かなりの強大さかと」
「黄金聖闘士が問題だが」
そしてだ。中央の意志はここで言葉を変えてきた。
「しかしそれだけではない」
「あの者ですね」
「あの時もやってくれましたが」
「またしてくるならばだ」
中央の意志のその声に強いものが宿った。
「私自ら引導を渡してくれよう」
「はい、そうして」
「今度こそ地上を」
「そしてオリンポスをだ」
そんな話をしてであった。彼等は話を終えた。そうしてそのうえで闇の中に消えるのだった。闇の中に消えて深く沈んでいった。
別の世界でもだ。話をしている者達が来たのだった。
「アーレスは敗れたか」
「所詮は戦いだけを望む者」
「他には何もないな」
「そうね、本当にね」
「下らぬ輩だ」
「それに仕える者達も」
こう話してだ。アーレスも彼に仕える者達も侮蔑しきっていた。
そのうえでだ。見下ろす巨大な水面を見ながらだ。また話をするのであった。
「アテナの復活は間近だったな」
「ええ、そうよ」
「間も無くだ」
一人の問いに複数の口から返答が還って来た。
「そして今度はどの神と聖戦を行うかだな」
「海皇ポセイドンや冥皇ハーデスか」
「それともギガンテス達か」
「誰になるか」
こう話していくのだった。
「それが問題だな」
「私達かも知れないわね」
女の一人の言葉である。
「若しかしたら」
「我々か」
「我等だとい
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