暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第40話「女子会」
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
が...束が桜を連れてずっと治療を続けていたらしい。」

 世間では事故死ならば、実際はどうだったのか聞くラウラに、千冬はそう答えた。

「じゃ、じゃあ篠咲有栖っていうのは...。」

「...私よりもそっちに聞いた方がいいだろう。」

 鈴が続けて質問しようとするが、千冬はそれをマドカとユーリに丸投げする。

「...そういえば、二人はその会社に所属してたわね...。」

「えっと...その...。」

「....黙秘権を行使する!」

「却下よ。」

 他の皆も気になっているようで、アウェーになったマドカとユーリはタジタジになる。

「くっ...でも、シャルだって知ってるよ!」

「ちょっ...ボクに振らないで!?」

 シャルロットにまで飛び火し、少し騒がしくなり...。

「落ち着け、馬鹿者。」

 そこで千冬が止める。

「まぁ、誰なのかは検討がついている。第一に、ポッとでの会社があそこまで目立つようになるなんて、どう考えてもあいつが関わっているとしか思えん。」

「....もしかして...。」

「ああ。...束だ。」

 箒が気づいたように呟き、それを千冬が肯定する。

「やっぱりそうだったのですか...。初めて師匠がドイツに来た時、通信をしていたのでもしやと思っていましたが...。」

「...ちなみに聞くが、その時あいつは何をしていた?」

 ラウラもなんとなく予想がついており、その事を口にする。
 そこで、千冬が気になった事を聞いた。

「...違法研究所を潰した後、帰還しようとしていました。ちなみに、その研究所は人体実験を主とした非人道的なものです。」

「....あいつは...確かに放置はできないが勝手に何をやっている...。」

「それと、その時は秋十とユーリもいました。」

 続けられた言葉に、千冬は固まる。そして、ユーリを睨むように見る。

「ひぅっ!?」

「はぁ....まったく。次捕まえたらしっかりと聞き出さなければな。」

 ユーリのような性格の人物が、進んでそのような事をするとは思えず、後で桜にきっちり聞き出そうと決める千冬であった。

「そうだ。束の件で思い出したが...篠ノ之。」

「...はい。わかってます...。」

 浮かない顔になる箒。

「...?箒さんに何かあるんですの?」

「明日は篠ノ之の誕生日だ。...となれば、あいつが祝いに来る。」

「あー....。」

 束をよく知っているマドカ達から、納得と同情の声が上がる。

「まぁ、確実に何かとんでもない事を仕出かすな。桜も混ざって。」

「もっと慎ましやかにしてほしい...。」

「....諦めろ。」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ