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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic23-A新暦75年ミッド・プライソン戦役〜Outbreak of War〜
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†††Sideフェイト†††

ミーティングルームでの隊長会議を終えて、待機シフトに入ろうとしたところにレッドアラート。アースラの廊下にモニターがいくつも展開され始めた。表示されたのは子供だった。男の子で、貴族のようなコートを纏っている。側に居たルシルが「トリックスター・・・!」って言ったのが聞こえた。

「じゃあこの子が・・・プライソン・・・?」

全くと言っていいほどに想像していなかった外見だった。ドクターの兄だってことだったし、もっと大人で老けているのかと。その子はコホンと咳払いした後・・・

『はじめまして、時空管理局・聖王教会の諸氏。この俺が、お前たちが必死になって捜していた男、プライソンだ。今日は次元世界に新たな記念日が生まれる日となる。ゆえに俺はこうして姿を見せた』

ハッキリと自分で名乗った。ルシルは「やはりコイツか」って漏らして、キッとプライソンを睨みつけた。でもこれでプライソン一派だって濡れ衣を着せられて勾留されているドクターやシスターズは釈放されることになる。

『俺たちの準備は済み、今日、偽善の象徴である管理局・ミッドチルダ地上本部および聖王教会に対して、改めて宣戦布告をする。俺のスポンサーでありクライアントの最高評議会、そしてヴァーカー・ホドリゲス大将、レジアス・ゲイズ中将、リチャード・フォーカス少将。観ているか?』

局員の名指しをしたプライソン。挙げられた名前の局員はみんな、トップクラスの役職に就いてる人たちだ。してやったりって顔をしたプライソンの映像から、どこかの森林地区へと切り替わった。崖や谷間に、昆虫型の大きな召喚獣が何体も張り付いている。

『そして聖王教会の諸君。観ているか? お前たちも捜していたのだろう? 無念だろうが俺が先に手にさせてもらった』

召喚獣が張り付いていた崖や谷間が大きく崩れて、その直後に広範囲の森がせり上がって行き始めた。そして、地盤の下から巨大な人工物がその姿を見せた。ルシルが「聖王のゆりかご・・・!」そう漏らしたのが聞こえた。名前も大きな戦艦だってことも判っていた。でも想像していたものより遥かに巨大なものだった。

『旧暦の時代。一度は世界を席巻し、そして破滅を齎した絶対の力の象徴。古代ベルカの悪夢の叡智・・・! 聖王のゆりかご! 無論、俺の力はこれだけではない。見ろ、これが俺の全力だ』

ゆりかごの後方の森もまたせり上がって行って、ゆりかごよりは小さいけどそれでもその半分くらいの大きさな艦が姿を見せた。なんかマンタっぽい外見。ゆりかごと同じ高度にまで上昇したその艦は、ゆりかごと一緒に微速前進を開始した。森林地区がどこか判らない以上、向かう先はどこなのか知ることも出来ない。だからはやては「映像の場所を調べて」ブリッジのシャーリーに指示を出した。


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