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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
シェリアの策
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爽と駆け抜けていく。後ろを見ると5、6人の山賊たちがデコボコの道に躓きそうになりながら付いてきている。

「転ぶなよ、サクラ」
「もちろんです!!」

今転ぶと後ろから付いてきている奴等に捕まってしまう。ウェンディだと転んじゃうかもしれないから今回は違う役回りになってもらったけど、この子は大丈夫なのか、未知数なのでわからない。

「そろそろ目的地ですよ!!」
「あ、了解」

人の心配をしている余裕はなかった。追い付かれたらそれはそれでカッコ悪いし、今からさらに肉体を酷使しなければならなくなるので気を引き締めておかないと。

「シリル!!サクラ!!早く!!」
「後ろ来てるわよ!!」

全速力で走っている俺たちの上から二人の少女の声がする。そちらに一瞬視線を上げると、仲間が俺たちの到着を今か今かと待ちわびている。

「サクラ!!先行け!!」
「あざす!!」

女の子とは思えないような返事仕方をしたサクラがウェンディたちから垂らされたロープを登っていく。彼女がある程度登ったのを見てから俺も後に続いていく。

「どこに行く!!」
「待ちやがれ!!」

俺たちが半分くらい登った頃に追い掛けてきた山賊たちがロープの真下にやって来て付いてこようとする。だけど、すぐさま水の刀を作り、足元のロープを切って登ってこれないようにする。

「ウェンディ!!シャルル!!お願い!!」
「了解!!」
「わかってるわ」

まだ登り切れていないけど、下の奴等が気付かないうちに退路を断たないととウェンディたちに指示を出す。それを受けてシャルルは持っていたロープを切り、ウェンディは用意してあった岩に向かってブレスを放つ。

「「「「「なっ・・・」」」」」

それにより彼らがやって来た道も先に進む道も塞がれる。そう、俺たちが登ってきた場所は谷のようになっている。登ってくるにはロープがないと無理なほど急斜面。おまけに逃げ道を岩で塞がれたから、彼らはその場から動くことができない。

「詰みですよ、皆さん」
「「「「「!!」」」」」

登りきった俺が山賊たちにそう言うと、彼らはようやく自分たちがはめられたことに気付きこちらを見上げる。これが俺たちの狙い。強いて言えばシェリアが思い付いた作戦の全貌だ。

「相手の人数が多くて対処が難しい。でも、それに対抗する方法はある」
「地形を利用すればいいんですよ」

例え敵が大人数いても、戦力がわからなくてもそれを有効に使わさなければどうってことない。普通の場所で敵わなくても、地形を利用した自分たちに有利な場所に誘い込めば簡単に倒すことができる。

「それじゃあ、サクラ。決めちゃって」
「アイアイサー!!」

魔法陣を書き上げていき狙いを定めるサクラ。それを見た山賊た
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