ターン64 蹂躙王と鉄砲水
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を掻きながら顔をひきつらせ眺めていたが、不意に一転して真面目な表情になる。
「……なあ、清明よ。お前もそんな抱え込んでないで、こうやってもっと気楽になろうぜ。もっと気負わずに馬鹿やってたって、どうせ勝手に日は沈んで登ってくんだからよ」
『……』
自分が掛ける言葉は逆効果にしかならないだろうと、あえて黙ったままユーノの説得に任せるチャクチャルア。しばらくの沈黙ののち、清明がポツリとつぶやいた。
「もう無理だよ。今の僕は、いろんなものを背負ってる。僕のために犠牲になって、僕のために消えていった人たちがいる。だからもう、全部終わらせるまで止まるわけにはいかないんだ。人の魂を、命を犠牲にして死人を蘇らせる地縛神の力……そんな命を持った僕にできる事なんて、せめてそれぐらいしかないんだ。さあ、デュエルを続けようよ」
「頑固だねえ。ったく、しょうがねえ。お前がなんて思おうが知ったこっちゃねえからな、意地でも連れ帰しちゃる」
怒炎壊獣ドゴラン 攻3700→3000
ユーノ LP3000 手札:4
モンスター:なし
魔法・罠:なし
清明 LP4000 手札:3
モンスター:怒炎壊獣ドゴラン(攻)
魔法・罠:1(伏せ)
「俺のターン、ドロー!」
確かに話はできる。だが、まだ言葉は届かない。清明の閉じた心は、まだ戻ってきそうにない。なら、もっとカードで語るしかない。ここはそういう世界なのだ。それを信じ、次のカードをユーノは手に取る。
「魔法カード、強欲なウツボを発動。手札から水属性の氷弾使いレイスとハリマンボウをデッキに戻し、カードを3枚ドローする。そして2体目のグレイドル・イーグルを召喚するぜ。さらにフィールド魔法、ウォーターワールドを発動。これで水属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、守備力が400ポイントダウンする」
グレイドル・イーグル 攻1500→2000 守500→100
「元のご主人様がどんな使い方してたかは想像できるがな。俺は遠慮なく勝ちに行かせてもらうぜ、悪いな。永続魔法、補給部隊を2枚同時に発動してバトルだ、グレイドル・イーグルでドゴランに攻撃!」
「自分から来たわけね……!」
グレイドルによる特攻からのコントロール奪取コンボ。清明ならばやらなかったであろう戦法だが、ユーノにとってはそんなこと関係ない。イーグルも躊躇なく、むしろそれこそが俺の戦いだと言わんばかりに翼を大きく広げドゴランにまっすぐ突っ込んでいった。
そしてドゴランがその腕を振るい、イーグルの体を四散させる。
グレイドル・イーグル 攻2000(破壊)→怒炎壊獣ドゴラン 攻3000
ユーノ LP3000→2000
「ぐうっ……!だが、これで戦闘で破壊されたイーグルのモンスタ
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