ターン64 蹂躙王と鉄砲水
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「ようやくまともに反撃できたな。どうだ、少しは効いたか?」
「まさかここで2回攻撃のツーヘッドを引いてくるなんて、やっぱりユーノは大したもんだよ……でも、まだ負けてられないね。僕のターン、ドロー……魔法カード、名推理を発動!相手がレベルを1つ宣言し、僕はデッキを上から通常召喚可能なモンスターが出るまでめくる。そしてそのモンスターのレベルが宣言通りだったらそこまでに出たカード全部を墓地に送るけど、もし違っていたらそのカードを特殊召喚できる!さあ、どのレベルにするの?」
「ここでそんなカード引くかね普通、お前もお前でたいがいな引きだな。まあいいさ、俺が宣言するのは8だ」
ユーノにとってはまだ未知のテーマである壊獣。彼の知る3体、ドゴラン、ガダーラ、ガメシエルのレベルがいずれも8だったことから推測した数字である。その推測自体は何も間違っておらず、むしろ与えられている情報を最大限に生かしたグッドアンサーといえるだろう。
ただ、それが決してベストアンサーとイコールの存在ではなかったというだけのことだ。
「1枚目……レベル10、雷撃壊獣サンダー・ザ・キング。この怪獣は当然、通常召喚もできる。残念だったねユーノ、サンダー・ザ・キング召喚!」
爆発的に光が弾け、三つ首の白き龍が光の中から現れる。清明の方に構えていた霧の王も、先に対処すべき存在の登場に反応して剣先をそちらに向けて構え直した。
雷撃壊獣サンダー・ザ・キング 攻3300
「ツーヘッド・シャークには確かに参ったけど、そこで僕のライフを削りきれなかった詰めの甘さが敗因だったね。バトル、サンダー・ザ・キングでツーヘッドに攻撃!」
3つの首に雷の力が集中し、同時に3本のブレスが放たれる。螺旋を描き絡み合いながら進む破壊の波動がツーヘッド・シャークの体を飲み込む寸前、そのブレスの間に霧の王が割って入った。
重い踏みこみとともに大上段から叩き落とさんばかりに振り下ろされた剣閃が、全てのブレスを両断して左右に散らした。さらにそのままの勢いで飛び上がった魔法剣士が、今度は振り下ろした剣を逆袈裟に切り上げつつサンダー・ザ・キングと交差する。
1瞬のうちに、勝負は決まった。霧の王が音もなく着地したその背後で、必殺の一撃を受けた雷龍が力なく地に堕ちる。
「そ、そんな……なんで霧の王が……?」
「詰めが甘いだあ?笑わせんなよ、鏡見てから物言ってみろっての。俺はこのダメージステップにトラップカード、援護射撃を発動した。この効果によりツーヘッドの攻撃力は一時的に俺のフィールドの別のモンスター、つまりきりの王の攻撃力だけアップしたのさ」
「く……!」
雷撃壊獣サンダー・ザ・キング 攻3300(破壊)→ツーヘッド・シャーク 攻1700→5200
清明 LP600
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