ターン64 蹂躙王と鉄砲水
[12/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
カード枚数もライフも多い。またこれは当人しか知らぬことではあるが、残るカードも決してこの状況をさらにひっくり返された時に輝く逆転のカードではない。また残り少ないライフではグレイドル・パラサイトも実質役に立たず、もし霧の王が倒れたらそれ以上のデュエル続行は難しいだろう。それに対して清明の手札はいまだユーノよりは潤沢だが、肝心のモンスターの攻撃力はその壊獣も3500を上回らないため、盤面としては五分と五分。次の清明のターンが、その後の展開を決める。
「僕のターン、ドロー!」
そう叫ぶ清明の顔からは、もうすっかり当初の暗い色は抜け落ちていた。その様子を見て、ユーノの脳裏にふと自分と清明が二心一体であるという事実がよぎる。流されやすく影響をすぐ受ける清明の精神状態が現在進行形でこうして良好になってきているのは、もしかしたら彼の片割れである自分がデュエルを楽しむ心を前面に押し出しているからなのかもしれない。いずれにせよ関係ないことだ、結果さえどうにかなればそれでいいとそこで考えるのをやめ、目の前の清明の動作のひとつひとつに神経を集中させる。
「引きが悪いけど、なんとか手はあるか。ガメシエルを反転召喚して、壊獣捕獲大作戦でまた裏守備に変更。これで壊獣カウンターをまた増やしてから、ターンエンド」
壊獣捕獲大作戦(1)→(2)
ユーノ LP300 手札:1
モンスター:霧の王(攻)
魔法・罠:グレイドル・パラサイト
補給部隊
補給部隊
場:ウォーターワールド
清明 LP4000 手札:2
モンスター:???(海亀壊獣ガメシエル・セット)
魔法・罠:壊獣捕獲大作戦(2)
壊獣の出現記録
「俺のターン、ドローだ。次はグレイドル以外の奴も見せてやるぜ!出てきな、ツーヘッド・シャーク!」
「よりによって、このタイミングでそのカードか……!」
ツーヘッド・シャーク 攻1200→1700 守1600→1200
2つの頭を持つ恐るべき青き鮫が、久しぶりに主と出会えた喜びとその主の状況に対する悲しみにその牙を打ち鳴らす。例えモンスターを出されてもアドバンス召喚ができないのなら出てくるのは下級モンスター、それ1体の攻撃ぐらいどうにでもなるだろう。そう甘い予測を立てていた清明にとっては、今最も出てきてほしくないタイプのモンスターだ。
「さあぶった切れ、霧の王!そしてツーヘッド・シャーク、お前の2回攻撃で連続ダイレクトアタックだ!」
「うわっ!」
霧の王 攻3500→??? 守2600(破壊)
ツーヘッド・シャーク 攻1700→清明(直接攻撃)
清明 LP4000→2300
ツーヘッド・シャーク 攻1700→清明(直接攻撃)
清明 LP2300→600
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ