暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
学園生活-スクールライフ-
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ら乗っかるように、尾白がシュウの肩に腕を乗せてくる。からかいつつも、シエスタを自分の彼女にする算段でも立てているのか。
しかし、その目論見は発動前に崩れ去っていたことを、次に憐の口から明かされた事実に思い知ることになった。
「あれ、確かあの子平賀のことが好きだって聞いたけど?」
「何!?」
ぎょっとして憐に対して目を見開く尾白は、再びシエスタたちの方に視線を向けなおす。シュウも同じようにシエスタの姿を確認すると、シエスタの平賀を見る目は明らかに熱を帯びていた。疑いようの無い恋する乙女の目である。しかも耳を済ませると…
「サイトさん、私たち…この街でずっと一緒に過ごしてきたんですよね」
「あ、ああ…そうだよな。親父たちの縁で、小学校も中学校も、高校だって同じだったもんな。
でも、シエスタは俺なんかが幼馴染で良かったのか?」
「サイトさんだから良かったんです!」
「うお!?き、急にどうしたんだよ、そんな大声…」
「す、すみません…でも私、おじいちゃんとサイトさんのご両親のご縁がきっかけで、サイトさんが幼馴染で本当に良かったって思うんです。
だからこれからも一緒ですよね?大人になっても、ずっと…」
もう疑う余地なしである。尾白が絶望の声を漏らす。
「くっそぉ…またか!また先客つきだったのか…!!この前も好みのお姉さん見つけたのに『お姉さんこれからデートなの♪』ってよぉ…」
「どうでもいいだろそんなこと。それより早く学校行くぞ」
無残なほどにばっさりと切り捨てて歩道橋を上り始めたシュウ。不満に思った尾白は、彼を追いながら階段を駆け上ってきた。
「お前は自分の友の恋路を応援するという気概も無いのか!?」
「ない」
「…お前に聞いた俺が馬鹿だったぜ…」
彼が相当淡白な一面が目立つことを改めて自覚し項垂れた尾白。すると、憐が急に二人を後ろから腕を引っ張って引き止めてきた。
「二人とも、ちょっとちょっと」
さらには頭を押さえつけて身を屈めさせてきた。いきなりなんなのだと思った二人だが、平賀とシエスタの姿を見て納得する。
ちょうどいい雰囲気が二人の間に漂っていた。顔が近く、今すぐにでもキスしてしまいそうなほどに顔が近い。
「あぁ…そういうことか」
「邪魔したら悪いし、回り道しようぜ?」
「くっそ…いっそ爆発しちまえばいいのに」
平賀とシエスタに遠まわしな気遣いをしてくれる憐とは裏腹に、尾白はねたましげに二人を…いや、平賀を睨み付ける。彼女ができないことからの妬みがひしひしと感じる。
憐のいうとおり邪魔をするのも悪い。自分もそれに乗って回り道をして登校しようと思った時だった。
「あああもう!遅刻よ遅刻――――!」
「る、ルイズ!そんなに急いだら危ないよ〜!!」
まるで特急列車のような勢いで、シュウたちに向かって、セ
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