始動
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トルは続いているが……勝負は呆気ない程に終わりを迎える。
白銀の狼は双剣を繋ぎ合わせ、一本の武器にすると、全身のバネを使い、バフォメットへと一直線。
そのまま身体を空中で捻り、バフォメットの後方へと着地。
そのスピードにバフォメットは反応できず、背後を振り返った時が最後、緑色の鮮血を吹き出し、断末魔の悲鳴をあげ、爆発四散。
「強い……」
こうも簡単にファントムを倒してしまうなんて……。
私は白銀の狼の中から現れ、こちらに歩みを進める黒ずくめの男に警戒心を強め、拳銃を向ける。
「動くな!!」
男はすんなりと両手を上げるが、かなり不服そうな表情で私を見つめる。
「助けたのにお礼もなし?」
「あなたは ファントム?」
「はぁ? ファントム?……さっきの化け物か……一緒にしてほしくないねぇ」
「じゃあ何者なの!?」
一瞬、考える素振りを見せ、何かを悟ったように口を開く。
「俺は魔戒騎士だ カッコよく言えば、人知れず魔獣から人類の希望を守るヒーローってとこかな?」
魔戒騎士という聞き慣れない単語に私は首を捻る。
希望……私の知らないところで魔法使いとファントムのような関係で戦っている者たちがいると言うことなのだろうか……。
私は全てこの男を信用したわけではないが、かと言って危険を省みず、私を助けに戻った……。
悪いようには見えないが……。
この沈黙を一人の少女が破るのであった……。
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