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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第77話:第一発見者は、重要な容疑者
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(グランバニア城)
ウルフSIDE

午後3時になりソロが俺を迎えに来たので、部下達に目で合図を送り休憩をしに席を立つ。
執務室から出て中庭に向かっているとレクルトが近付いてきた。
「何あの店!? 物凄く高いんですけど!!」

「何お前……本当に昨日、同伴したの?」
「するに決まってるだろ……あんなに可愛く迫られたら!」
そんなモンかねぇ?

「じゃぁ今後は行かなきゃ良いじゃん」
「そんな訳いかないだろ! サビーネちゃんは城で働く宮廷画家エウカリスなんだし、頻繁に会う事になるんだから、無視なんか出来ないよ!」

「そうかな? 俺は無視出来るけど……」
「そりゃウルフ君みたいに心臓に毛が生えた図々しい奴は無視出来るだろうけど、僕は小心者なんだから無視なんて出来ないよ!」
酷い言われようだな。

「じゃぁ考え方を変えろよ。いっその事エウカリスを落とすくらいの気持ちでキャバに通ってさ、店が終わったらホテルに誘い込むような感じの「馬鹿なの君!?」
うぉっと……最後まで喋らせてもらえなかった。

「ホテルに連れ込めるようになるまで、あんな高級キャバに通ったら破産しちゃうよ!」
「知らねーよ、そこはキャバ嬢との駆け引きだろ。“店に来てほしかったら俺の誘いに乗れ”的なさ! 職場で顔を合わす機会が多いのなら、一層この戦法が有効だと思うけどね」

「ば〜か、ば〜かぁ! そんな駆け引きが出来るくらいなら僕はもう出世してるよ! そんな器用な事が出来ないから、僕は今の地位にいるんだろ!」
一体幾ら支払ったんだ? こんなに興奮して文句を言うなんて……

「ちょっと落ち着け……ん?」
レクルトを落ち着かせようとしてたが、視線の先でリュカさんが俺を手招きするのが見えた。
その事に気付いたレクルトも俺の視線の先に注意を向ける。

「悪ぃレクルト。また今度相談に乗ってやるから、今は我慢しろ」
そう言ってリュカさんの方へと近付く。レクルトも陛下からの用件じゃ引き下がらずを得ない。大人しく俺に道を譲った。

「如何しましたリュカさん?」
「僕、ナイスタイミングだったろ?」
「ええ、完璧でした(笑)」
「じゃぁこの後、出掛けても良いよね?」

そう言って笑いかけると懐からラーの鏡をちらつかせる。
なるほど……やっとラインハットに鏡を返却するんだな。
まぁタイミングとしては妥当な所か。マオがグランバニアを去った直後じゃ、アイツが犯人だったとばれる可能性も高いし……

「分かりました……俺はポピーさんからの通信を待ちます」
「宜しく……アイツは100%お前から情報を得ようとするから」
リュカさんは俺に目で合図して、そのまま中庭へと歩いて行った。

俺は一旦執務室に戻り、休憩明けもオフィスに戻らず別の場所で仕事
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