大泥棒が鎮守府にやって来る〜視察編・その3〜
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…らしいです」
明石も説明書を読んだだけなのだろう、推察での物言いだった。
「成る程……どうだ村雨、着けた感じは?」
「うーん……実際動かした訳じゃないから解らないけど、多分馬力とかはこっちの方が上かな?それに、固定の武装もどんなのか解んないし」
「そうか。まぁテストだから無理はするなよ?怪我でもされたら敵わんしな」
そう言って頭をくしゃくしゃと撫でてやる。金剛からの嫉妬の視線を感じるが、妬くな妬くなこれくらいで。
「でもぉ、こんな凄い装備が回って来るなんて……どんな取り引きをしてるのかしら〜?」
ここでも突っ込んで来たのはルパン鎮守府の龍田か。流石に雑務担当、目敏いな。
「何の事ぁねぇ、そこの研究員の一人に知り合いが居てな。その伝でウチが頼まれる事が多い……それだけよ」
「……けれど、それだと他の鎮守府では不満に感じるのではないかしら?」
おっと、意外な所からの指摘だな。ルパン鎮守府の加賀か。どうにも加賀って艦娘とは深い縁が有るらしいな、俺は。思わず苦笑いしてしまった。
「なぁに、簡単よ。『他の鎮守府』はやりたがらねぇのさ、何せ試作品だからよ……何が起こるか危なっかしいてんで、ほとんど技研の内部でテストしてるんだがな?」
研究所と呼ばれてはいても、鎮守府は鎮守府だ。艦娘も当然いる。
「それでも手が足りない時にはたま〜に、な。試作品のデータの採取と譲渡の条件で、ウチに期限付きで回してもらってるのよ」
「はぁ〜……随分とぶっ飛んだ事を考える奴も居たもんだ」
感心したように村雨をしげしげと眺めるルパン。お前の所の魔改造された『装備』も、かなりぶっ飛んでるがな、という突っ込みは飲み込む事にした。
「さて、と。そろそろ見学もいいだろう?会食に移りたいと思うんだが……どうかな?」
「いいねぇ、俺様達も歩き回って程よく腹も減ってきた。そろそろ飯にしようじゃないの」
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