821部分:第百二十八話 戦皇アーレスその一
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第百二十八話 戦皇アーレスその一
戦皇アーレス
シオンと黄金聖闘士達は玉座に座るアーレスと対峙していた。玉座は上にありアーレスが見下ろす形になっている。その中においてだ。
まずはだ。ミロが言うのだった。
「アーレスよ」
「何だ」
「何故そこまで地上にこだわる」
彼が言うのはこのことだった。
「何故だ。何故そこまでこだわる」
「地上にというのだな」
「そうだ。トラキアで満足することはないのか。この地だけで」
「地上を欲するのは当然のこと」
アーレスはゆっくりとした、王者を思わせる悠然とした口調で話してきた。
「神ならばだ」
「神ならば、ですか」
今度はアフロディーテが述べてきた。
「それは当然のことですか」
「そうだ、この地上を欲しているのは私だけではない」
「貴方だけではありませんか」
「そうだ、私だけではない」
アーレスの言葉は毅然としていた。そのうえでの言葉であった。
「海皇ポセイドン、冥皇ハーデスもだ」
「そうだったな」
アルデバランがアーレスの今の言葉に頷いた。
「それはだ」
「だからこそ聖戦が起きたのは御前達も知っていよう」
「そして貴様とも戦ってきた」
アルデバランもだ。言葉を返した。
「先の貴様との聖戦がそれだ」
「そうだ。だが」
アーレスはここまで話してだ。そしてまた述べるのだった。
「オリンポスの神々もだ」
「天界の神様達もってのかよ」
デスマスクはアーレスを見上げながらそのうえで口の左端を歪めさせて述べてみせた。
「オリンポスのな」
「オリンポスの者達もまた同じだ」
アーレスはデスマスクの言葉に応える形で言葉を続けてきた。
「それはだ」
「あの神様達のことはよく知らないがな」
デスマスクはわざと軽く言ってみせていた。
「野心はあるってのか」
「意外というべきか」
アイオリアもそれを言う。
「オリンポスの神々もまた地上への野心を持っているのか」
「そうした意味では同じだ」
アーレスはアイオリアに対しても言葉を返した。
「私も。あの者達もな」
「あの者達もか。だが」
「だが。何だ」
「アーレス、今の貴様には憎悪を感じる」
彼はアーレスのこのことに気付いたのだ。その言葉からだ。
「オリンポスの神々にな」
「そういえばだ」
今度はシュラが言うのだった。
「貴様はオリンポスの神々に敗れていたな」
「その通りだ」
「そのせいか」
何故彼等を憎悪しているのか。シュラはそこに理由を求めていた。
「それでオリンポスの神々をか」
「それ以上にだ。あの神々はだ」
「むっ!?」
カミュはアーレスの今の言葉に反応した。
「どうやらオリンポスの神々に敗北以上の感情が
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