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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十五話 捕虜交換式典です。
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帝国歴487年4月19日――。
内乱中から、エステル・フォン・グリンメルスハウゼンはサビーネ・フォン・リッテンハイム・・・いや、サビーネ・フォン・アルテンシュベルクの「話し相手」として共に過ごすこととなっていたが、1月になって二人のその境遇が変わった。正式にアレーナ付きの侍従武官となったのである。サビーネは少尉として任官し、エステル・フォン・グリンメルスハウゼンは少佐に昇進した。
「サビーネをよく見ていてね。」
アレーナの頼みにエステルはうなずいた。サビーネ・フォン・リッテンハイムは時折数千光年の遥か彼方、いや、もっともっとずっと遠いヴァルハラに思いをはせているような遠い目をして窓の外を見ていることがあったからだ。
「もう少し落ち着いたら、あの子をフィオーナ付きの副官にしようと思うの。」
「それがよろしいかと思います。あの方でしたら、サビーネ様を気遣ってくださいますわ。」
「私がそれを命令するけれどね。」
一瞬にやっとしたアレーナだったが、すぐに顔色を沈めて
「本当なら私がずっとあの子の側にいてやりたいし、そうしなくてはならないけれど、私自身も忙しい体になりそうだからね。」
最後はつぶやくようだった。一瞬だったが彼女もまた遠いヴァルハラに思いをはせていたようにエステルには見えた。
「さぁ。フィオーナたちが戻ってくる間にやることをやっておかないと!」
自分にカツを入れるかのようにポンポンと頬を叩くと、エステルを伴って自分の部屋にこもったのである。ここが彼女の司令塔であった。様々な改革案がこの部屋から電波さながらに各セクションに飛ぶのである。ラインハルトはいずれ権力を手中に収めた暁には、アレーナを内務尚書あるいはもっとずっと上の帝国宰相の地位につけることを考えていたし、アレーナ自身もそのつもりで動いていたのである。
さて、そのフィオーナらであるが、無事に航海をつづけ、フェザーンに到着し、自由惑星同盟及びフェザーンの首脳陣に到着を伝え、最終的な打合せをあらためて行っている。これが帝国歴487年4月19日の事である。
打合せを終え、フェザーン回廊にて、大艦隊を従えた両勢力はフェザーンから派遣されたボルテックの立ち合いの元、それぞれの捕虜となった将兵を交換にかかった。
この場合交換は輸送艦ごと行うのである。そのため、両勢力はあらかじめ拿捕していた互いの相手国の艦船を多数用意してそれに捕虜を搭乗させていた。むろん足りない数についてはフェザーンから民間輸送船を多数チャーターして対応に当たったのである。フィオーナはこの機会にフェザーンからの民間輸送船技術を帝国に導入すべきだとイルーナ、アレーナに進言して同意を得ていた。アレーナが構築している民間の恒星間輸送会社には既にフェザーン製の輸送船がそろいつつあったし、スタッフも幾人
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