暁 〜小説投稿サイト〜
ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十五話 捕虜交換式典です。
[9/11]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
いもなく、邪魔者を始末する人だからよ。それに、自由惑星同盟の一連の死亡事故、覚えているでしょう?」
「事故?」
「アンドリュー・フォーク、コーネリア・ウィンザー、ロックウェルたちの死亡事故、みんなシャロン教官・・・じゃない、シャロンが仕組んだことだと思うわ。」
ティアナが指を追って数え上げた。自由惑星同盟の軍人二人は顔を見合わせた。
「どうしてその名前を知っているんですか?どうしてそういう事が言えるのですか?一体あなたたちは――。」
ラップが質問したが、ティアナは首を振った。
「これは帝国だの同盟だのそういう問題の次元じゃないの。私たちは個人的に彼女を知っているのよ。そして彼女がどういう人となりなのかもよく知っているわ。到底信じられないだろうし『初対面に近い人が何言ってんだ?』なんて思うだろうけれど、でも、信じてほしいの。」
「・・・・・・・。」
とんでもない内容だったが、ティアナの真剣な口ぶりにヤンもラップも戸惑い顔を見合わせるばかりだった。
「ティアナの言う通りです。ヤン閣下、ラップ大佐。」
フィオーナは等分に二人を見ながら澄んだ声で言った。
「これは帝国、同盟の立場を超えた問題です。いずれ・・・。」
フィオーナは言葉を閉ざし、ちらっとティアナを見たが、親友がかすかに、だが強くうなずいて見せるのを見て、
「いずれこの問題について双方が話し合わなくてはならない事態になるかもしれません。そのことを覚えておいていただければ幸いです。」
では、とフィオーナは軽く頭を下げて、ティアナを伴ってヤンとラップの元を辞去した。この後もまだまだ控えている著名人のもとに挨拶に行かねばならなかったからだ。それはビュコック中将も同じらしく、こちらも話を切り上げているところだった。
「どう思う?」
ラップがヤンに尋ねた。ヤンにしても逆にラップに聞きたい心境だった。まったく「どう思う?」以外に言葉の発しようがないほど唐突で信じがたい話だった。
「一つだけ言えることがある。」
ヤンは遠ざかる二人をじっと見ながら言った。
「彼女たちは嘘はついてはいない。今の話は、事実だ。」
「どうしてそう思うんだ?」
ヤンは肩をすくめた。
「自分で言うのも何だが、根拠はないよ。だが、こういう話にはそもそも理論も証拠も通用しない場合が時にある。今回の事はそういう稀有な例の一つだと思うのさ。」
いずれにしても、この時ヤンもラップもフィオーナとティアナの発した警告をただ受け取ることしかできなかった。その警告が具体的な色彩を帯びて現れてくるのは、もう少し先のこととなる。
レセプション・パーティーが終わり、束の間であったが、帝国の将官たちに自由な時間が訪れていた。ルッツやティアナらは意図的にかあるいは気づかないふりをしているのか、ともあれきわめて自然な形で
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ