82部分:第九話 知っていた罠その八
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を見て呟く。
「ただしな」
そのうえで一言付け加えるのだった。
「格実にそれができればの話だがな」
「ならば果たしてみせましょう」
「今ここで貴方を討ち」
二人は流石に挑発には乗らない。慎重に前に出て来ただけである。
「三人の仇を」
「無念を晴らしましょう」
「無念をかよ」
「また一つ言っておくことがあります」
リィナはここでまたデスマスクに対して言うのであった。
「我等狂闘士の掟を」
「掟!?」
「我等はアーレス様に絶対の忠誠を誓う者」
「それこそが狂闘士」
ユノも言葉を発してきた。
「そしてそれにより」
「随分とごちゃごちゃ言うな。狂闘士ってのはかなり血の気が多いっていうか血に餓えた奴等ばかりだって思っていたんだがな」
これはデスマスクの挑発であった。彼はここでもまた相手を怒らせる言葉をあえて発することによって向こうの冷静さを殺ごうとしていたのであった。しかし二人はそれに乗らない。その辺りは流石であると言うべきか。
「違うようだな」
「話を聞かれることです」
やはりリィナの言葉の調子は変わらなかった。
「そして」
「そして?」
「そこにある絆もまた絶対のもの」
言いながらデスマスクを見据えていた。表情こそは変わらないがそこにある目の光ははっきりとわかるものがあった。それは怒りという感情であった。
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