818部分:第百二十七話 決戦の前の集結その五
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第百二十七話 決戦の前の集結その五
「勝たなければだ」
「世界は終わってします」
「そして教皇」
「この戦いですが」
サガは右手、アイオロスは左手だった。それぞれシオンの左右を固めていた。そうしてそのうえで彼に対して告げていたのである。
「我等全員の力を合わせて」
「そうしてですね」
「そして私もだ」
シオンはその中に自分自身も入れた。
「私もまた同じだ」
「教皇もですね」
「だからこそここまで来たのだ」
ミロの言葉にも返す。
「それはわかっている筈だが」
「確かに。それは」
「私もまたアテナに仕える身」
こうも言ってみせる。
「ならばだ。その時が来たならだ」
「戦われる」
「戦士として」
「そういうことだ。教皇とは何か」
シオンの言葉は仮面の下からもだ。はっきりとわかる程強いものだった。
「アテナに代わり聖域を統べこの世を護る。そして」
「そして」
「そのうえで」
「アテナの為に戦う第一の戦士でもある」
「アテナの」
「だからこそ」
「そうだ、私もまただ」
また言うシオンだった。
「皆と共に行こう」
「では」
「共に」
「そしてアーレスを倒す」
このことも言うのであった。
「いいな」
「はい、では」
「参りましょう」
「アーレスはもうすぐだ」
「あの扉の向こうに」
そしてであった。一行の前にだ。赤い禍々しい巨大な扉が姿を現してきた。
それを見てだ。シオンはまた言うのだった。
「あそこだ」
「あの扉の向こうに」
「アーレスが」
「最後の戦いが」
「開くとしよう」
退くことはだ。やはり選択肢になかった。
そうしてその前に次第に近付いていきであった。遂に前に来た。
「よし」
「ここを開いて」
「いよいよですね」
「この扉はだ」
シオンもまたその扉の前にいた。そして黄金聖闘士に対して告げた。
「一人では開くことはない」
「一人ではですか」
「ではここにいる全員で」
「そうなりますか」
「そうだ、全員でだ」
こう述べるシオンであった。
「開くとしよう」
「そして教皇」
「この扉ですが」
サガとアイオロスがこうシオンに対して言ってきた。
「どの様にして開けましょうか」
「拳でしょうか、それとも力でしょうか」
「どちらでもない」
だがシオンはだ。こう返した。
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