816部分:第百二十七話 決戦の前の集結その三
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第百二十七話 決戦の前の集結その三
優雅な微笑みを浮かべてだ。言ってきたのであった。
「遅れて申し訳ありません」
「いや、今来たばかりだ」
「我等もな」
こう返すサガとアイオロスだった。
「このことについて案ずることはない」
「全くな」
「そうですか」
ムウはそれを聞いてまた頷くのだった。
「それならいいですが」
「そうだ。それでいい」
「そしてだ」
ここまで話してであった。そうして。
十二番目の扉が開いた。しかしであった。
だがそこから入って来た者はいなかった。全くである。
黄金聖闘士達はそれを見てだ。いぶかしむ顔で言うのだった。
「これは一体」
「誰も入って来ない?」
「どういうことでしょうか」
「いや、来られています」
しかしだった。ここでシャカは言った。
「あの方がです」
「そうか。あの方か」
「あの方がだな」
サガとアイオロスが最初にわかったのだった。シャカの言葉に納得した顔で頷く。
「来られたのか」
「確かに」
「はい。ですから案ずることはありません」
シャカの言葉はここでも落ち着いていた。
「ですから」
「まさかと思うがな」
「あの方か」
「来られているのですか」
デスマスクとシュラ、アフロディーテもここでわかったのだった。
「流石って言うかな」
「それだけのものがあるな」
「あの方ならではです」
「では。宜しく御願いします」
カミュはその彼に対して告げた。
「最後の戦いに」
「これから最後の戦いになります」
「だからこそ」
アルデバランとアイオリアも言う。
「是非。その御力を」
「我等に」
「これで全員ですね」
ムウは今も穏やかに微笑んでいた。
「では」
「後は教皇だけだ」
ミロは最後の扉を見ていた。まだ開いていないその扉をだ。
「あの扉が開けば」
「間違いなく開くな」
「間も無く」
サガとアイオロスもだ。その扉を見つつ言うのであった。
「あの方も来られる」
「間違いなくだ」
「我々がここに来てです」
シャカもまた言う。
「教皇が来られない筈がありません」
「その通りだ。それではだ」
「その時を待とう」
「今な」
黄金聖闘士達は彼が来るのを待っていた。そうしてであった。
その最後の扉が開いてだ。彼が来たのであった。
「皆いるか」
「はい、ここに」
「全員います」
一斉に片膝をつき控える。サガとアイオロスが代表して述べた。
「誰一人として欠けてはいません」
「この通りです」
「そうだな。全員いるな」
シオンもその彼等を見回してからだ。そのうえで述べた。
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