第1話
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ートを終え、外に出た時にはもう陽が沈んでいた。
「疲れたな、早く帰って寝たい…」
「何言ってるんですか、先輩。これからラ・フォリアさんとの面会ですよ?」
「なんだって!?今日だけは1日休みのはずじゃ」古城が不服そうに言う。
「今朝ラ・フォリアさんから連絡があったんです」
「はぁ…ラ・フォリアなら別の日に変えてもらったり出来ないのか?今日は休みたいんだが」
「駄目ですよ、遊びに来ているんじゃないんですよ。北欧アルディギア王国との大事な話なんですから」
古城が駄々をこねている間に人工島管理公社の迎えの黒い車が古城の前に止まる。
「暁様、お待たせしました。早くお乗りください、ラ・フォリア様がお待ちです。」運転手が乗車を促してくる。
「いや、でも」
「先輩?」雪菜の一言で仕方なく車に乗る古城。
「では、すぐ付くのでくつろいでおいてください」運転手はそう言うと車を走らせた。
「それで、今日はなんの話なんだ?」
「私も詳しいことは聞いていませんが、多分いつもの件でしょう」
絃神島が夜の帝国となってからというもの世界中のあらゆる国が同盟を求めてくるようになった。
元々魔族特区ということに加え周りが海に囲まれた島である絃神島は世界的に見ても最先端の技術を持ち資源にも恵まれている。
さらに、皇帝はあの第四真祖である。数々の国が同盟を求めてくるのも当たり前なのだ。
「暁様、まもなく到着しますのでご準備を」その話が終わらないうちに運転手から準備を促される。
絃神島でも最高級のホテル着き、黒のスーツに着替えた古城は雪菜に連れられて大きな部屋の前まで連れられた。
「ラ・フォリアさんはこの中だそうです」
「じゃあ、入るか」さっきまでの嫌そうな顔はせず、中に入ろうとする古城。なんやかんや言って根は真面目なのだ。
「悪い、遅くなっ」
古城が言い終わらないうちに銀髪の美人が抱きついてきた。
「遅かったですわね、古城」
「ラ・フォリアさん、先輩から離れてください」雪菜が冷ややかな目でラ・フォリアを引きはがす。
席に座った後、他愛もない話をした古城は本題に入る。
「それで、今日はなんの話なんだ?」
「私と古城の婚約の話なのですけど」
「婚約!?」古城本人より驚いて声を上げたのは雪菜だった。
「冗談ですよ」雪菜は堪らず赤くなってしまう。
「ラ・フォリア…変な冗談はよせよ…」
「冗談ではないのですけれど」悪戯な笑みを浮かべるラ・フォリア。
「今日は我がアルディギア王国との同盟についての話をしにきたのです」
「待てよ、ラ・フォリア。アルディギアはそんなことしなくても充分な力を持ってるだろ?どうして同盟なんか」
「確かに、我がアルディギア王国は魔族に対しての対抗手段があります。しかし、近い将来この国が力をつけていったときに今の人類と
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