第1話
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日中で1番気温が高い14時頃、昼時を過ぎ空き始めたファミリーレストランでプリントを広げ駄弁っている学生達がいた。
「もう、疲れた…」
「しっかりやらないとまた補修に引っかかるわよ?あれだけ学校サボって許してもらえるんだからありがたく思いなさいよ」倒れ込んだ古城を見ながら美味しそうにパフェを食べている浅葱。
「そんなこと言ったって仕方ないだろ…オレが悪いわけじゃないだろ」
「文句言うならレポート見せないわよ?」
「悪い、古城。オレそろそろ用事があるから帰るわ」
「私もバイトあるからそろそろ帰らなきゃ」浅葱と基樹が席を立とうとする。
「ってことで、オレらは帰るから会計よろしくなー♪」
「ちょっ、待てよ!」古城の叫びも虚しく2人は去っていった。
「そりゃないだろ…」浅葱と基樹の食べ散らかしたあととレシートを見ながら項垂れる古城。
気分を変えるため場所を移そうと三人分の会計を済ませ店の外にでると、ギターケースを背負った黒髪の中学生が立っていた。
「お疲れ様です、先輩」
「姫柊か」
「…はい」最近古城が雪菜のことを呼ぶとき姫柊と呼ぶと雪菜は少し機嫌を悪くする(鈍い古城が気づくわけはないのだが)。
「どちらに行かれるんですか?」
「ちょっとぶらついて図書館にでも行こうかなって」
「図書館ですか、ご一緒します」
そうして2人は歩き始めた。こうして2人で歩くのももはや慣れたものだった。
「ふわぁぁ…」
「さすがに疲れてますね、少し休んだ方が…」あくびをした古城を気遣う雪菜。
「まあな、それは姫柊も一緒だろ。オレだけ休んでるわけにもいかないさ」
絃神島が第四真祖の夜の帝国となって早1週間。
古城は想像を絶するスケジュールで様々な国や機関の代表と面会をし、雪菜は監視役としての仕事のみならず第四真祖を1番よく知っているという理由で人工島管理公社から古城の秘書という役目を任されている。そこには獅子王機関が噛んでいたりもするのだが。
「姫柊?」
「なんですか?」
「なんか、振りまわしちまってごめんな」
「大丈夫ですよ、先輩に振りまわされるのは慣れてますから」
「お兄さん?」「古城くん?」
古城と雪菜がいい雰囲気になっていたところにいきなり現れたのは古城の妹の暁 凪沙とその同級生の叶瀬 夏音だった。
「うぉっ!凪沙に叶瀬!?」「凪沙さん!夏音ちゃん!こ、これは…」いきなりの2人の登場に驚いた古城と雪菜。
「なんか、邪魔しちゃった…?」
「ごめんなさいでした」空気を読んでどこかへ行く2人。
「最悪だ…」
「最悪…ですか…、そうですか…」古城の一言に怒る雪菜。
「なんで姫柊が怒るんだよ」
「別に怒ってなんかいません!」
「怒ってるだろ…」
皇帝になっても古城の中身は相変わらずなのであった。
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