第二十七話 戦いのはじまりその十
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「それは必然としてです」
「この国もですね」
「帝国の中に入れて考える様になります」
「我々とはまた違いますね」
「そして我が国と帝国も」
両国もとだ、デューダー卿は話した。
「また違い」
「我が家とロートリンゲン家も」
「違います」
「そしてそれが為に」
「はい、別としてです」
このことを踏まえてというのだ。
「動いていき求めねばならないので」
「我々は新教であるべきですね」
「必ず」
こう話すのだった、二人で。そしてだった。
最後にキャスリング卿もだ、マリーに話した。
「それでなのですが」
「はい」
「帝国とは同盟を維持しても」
「この国の形は守る」
「このことを常に深く意識してことを進めていかないとなりませんね」
「新教を第一にした国政を」
まさにそれをというのだ。
「そうしていくべきですね」
「その通りです、では」
「それではですね」
「議論で分けて」
「そうして進めていきましょう」
ことをというのだ、こう話してだった。マリーは側近達にさらに話した。今度話したことはというと。
「王国の内戦ですが」
「次第にです」
「国王側が強くなってきています」
「諸侯側は劣勢になってきています」
「北部での戦いに勝ちました」
「そして北部をですね」
王国の、だ。言うまでもなく。
「制圧してきていますね」
「そうなってきています」
「国王側の勢力は元々大きかったですし」
「諸侯側のまとまりは欠いていて」
「それが仇にもなりました」
「やはりそうですね、王国が国王の下に一つとなり」
そしてというのだ。
「これまで以上にですね」
「また我々に介入してくるでしょう」
「策略も仕掛けてきます」
「その介入の前に」
「こちらとしましても」
「国の中をまとめておかないとなりません」
このこともだ、マリーの頭の中にはあった。マリーは国内だけでなく国外にも目を向けていた。広く大きくものを見ていた。
国の主な者、王族や高官、諸侯達が王国の中でもとりわけ立派な宮殿、歴代の国王の即位の儀が行われる宮殿に集まっていた。宮殿に向かう馬車達を見てだった。民達はこんなことを話した。
「新しい王様の即位か」
「北の王国の王子様が王様になられるんだな」
「そして北の王国の王様にもなっておられるから」
「二つの国だな」
「二つの国の王様だな」
「そうなるんだな」
こう話すのだった、そしてだった。
その話の中でだ、民の一人がこんなことを言った。
「何か最近王様よく替わるよな」
「崩御されてな」
「ここ数年のところな」
「これで四人目だな」
「確かに最近王様よく替わるな」
「全くだ」
「今度の王様こそはな」
この度即位する新王はというのだ。
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